14 ページ14
・
「…おいおい、ついにとち狂っちまったのか？」
フレッドが肩を竦める。
「やっぱり、打ち所が悪かったんだな…」
ジョージも額に手を当て、溜め息をついた。
するとそんな中、これ以上楽しい事は無い！とでも言うように、ケイティがニコニコと笑いながら手を叩いた。
「さあさあ！キャプテンも目を覚ましたことだし、邪魔者は退出するわよ！！」
「え？何を言って…ちょっ、ケイティ！」
ハリーが抗議しようとするが、便乗したアンジェリーナとアリシアが、男性陣を強引に引っ張って行った。
「…仕方ないな。まあ、たまには良い思いもさせてやるか。なあジョージ？」
アンジェリーナに腕を掴まれたままフレッドが言うと、アリシアに腕を掴まれたジョージもニヤリと笑う。
「そうだな〜顔面に当たったのも、俺らのせいだしな。しかし、なんて良いチームメイトなんだろうか。後で何か請求しようぜ」
「賛成。しこたまな」と、フレッド。
「勿論」と、ジョージはウインクした。
・
その場に残ったAは、呆然としたまま、オリバーを見つめていた。
『……あの、本当に、打ち所悪かったんじゃ…』
「ハハハ！俺は至ってマトモだよ」
オリバーはそう言って笑ったが、「痛っ」と顔を歪めた。
『だ、大丈夫ですか』
Aが慌てて身を乗り出す。
「…ああ、大丈夫だ。しかし、完全に油断していたな…俺としたことが、全くと言っていい程、練習に身が入っていなかった」
『…珍しいですね、クィディッチ馬…いや、クィディッチ好きのキャプテンが』
Aが眼を丸くして驚くと、オリバーは困った様に笑った。
「そうだな…君の事を考えていたら、周りの事が見えなくなっていたようだ」
ーな、ななな…！？何事！？急にどうした…！？
Aはアワアワとしながら、心の中でそう叫んだ。
クィディッチ馬鹿で口下手な男が、急にスラスラと歯が浮く様な台詞を吐いている。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「子世代」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
piyo(プロフ) - きゃーぽんさん» きゃーぽん様、コメントありがとうございます！嬉しいお言葉にやる気が出ます(^^)原作沿い…まずは本を揃えるところからですかね(^^;)機会があれば是非作ってみたいです。これからも楽しんでいただけるよう頑張りますので、よろしくお願いします！ (2022年10月7日 13時) (
レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - もう最高です…！原作沿いも見てみたい！と思いました！更新頑張ってください！応援してます！ (2022年10月7日 1時) (レス) @page43 id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - 春さん» 春様、コメントありがとうございます！いつも楽しんでいただけているようで嬉しいです(^^)更新遅くてごめんなさい…！ちまちまと作成しておりますので、もう少しお待ちくださいね。これからも応援よろしくお願いします！ (2022年9月23日 2時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく見させていただいてます！これからもpiyoさんのできる範囲で更新頑張ってください 応援しています (2022年9月22日 23時) (レス) @page1 id: e94cde8cc7 (このIDを非表示/違反報告)
piyo(プロフ) - チーズバーガーをチーズぬきで！さん» チーズバーガーをチーズぬきで！様、コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです。昔オリバーが推しキャラだったもので…（あと双子）笑 これからどうなっていくのかわからないですが、頑張って作りますね！よろしくお願いします(^^) (2022年9月20日 20時) (レス) id: 1647fc4bda (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：piyo | 作成日時：2022年6月24日 10時
