ピアノとバレー (白布 賢二郎)

日直 ページ20

芹「へ〜じゃあ昨日は沙織さんとご飯食べに行ったんだ！」




『うん！美味しかった〜」




芹「そっか。いいなぁ〜」




『そういえば芹那はどうだったの？吹部。』




芹「先輩も同級生もみんな優しそうだったし、楽しかったよ。」




『そっか〜良かったね。』




芹「うん。・・・でも、これからは部活だからいっしょに帰れないね。・・・ごめん。」




『なんで謝るの！しょうがないことだし、気にしないで！』




芹「うん。ありがと。」





昨日のことを話しながら芹那と学校へ向かう。




これから芹那と帰れなくなるのはやっぱり寂しいけど、芹那には部活を頑張ってほしいな・・・









教室




奈「あっ！あかりちゃん、芹那ちゃん！おはよ〜。」




『おはよう。奈々ちゃん。』




芹「おはよ！」




３人で少し雑談をしてから、席に向かう。







白布くんはもう来ていた。




『おはよう。白布くん。』




白「おはよ。」




『白布くんは昨日どうだった？部活。』




白「あー、いや。自己紹介しかしてないし、なんとも言えないかな。」




『そっか。白鳥沢って強豪なんでしょ？先輩たくさんいた？』




白「まあ。あ、そういえば赤髪の人いたな。」




『・・あ、赤髪・・？』




白「ビビりすぎ。」









ホームルーム後




芹那と話していると、いきなり頭の上に何かをポンっと乗せられた。




驚いて振り返ると、そこには白布くんがいた。






白「それ日誌、お前今日日直。忘れてただろ。」





『あっ！・・・ごめん、ありがとう。』





いーえ、と言うと白布くんは行ってしまった。




持ってきてくれたのかな。・・言い方は素っ気ないけど優しいな・・





芹「あかり、ずいぶん白布くんと仲良くなったね。」




『・・・うん。』




芹「いや正直、笑」




『・・白布くん優しいよね。』




白布くんを見つめながら言う。




芹「・・・・・どしたの？」




『・・・え？』




芹「(・・・もしかしてあかり・・いや、今はいいや。)」




『芹那・・？ごめん私分かんないんだけど・・・』




芹「んーん、なんでもない。(やるな、白布くん。)」

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