・ ページ18
in side
in「……涼介」
「あ、いのちゃ…」
扉を開けたまま、へたり込んでいるこいつ。
顔青くして、髪は 乱 れて。
わかりやすくさっきまでしてました、って顔。
「ほんとにごめんね、それで薬は……」
最後の最後までいい子ちゃん、そういうところが嫌いなんだよ。
in「……薬？あるよ。…でもゴミ箱に捨てちゃったから自分で取ってきたら？」
「ぇ……っ、」
いいね、絶望に満ちた顔。
もっともっと悲しんで。苦しんで。
友達だと思ってた奴がこんな最低な奴だと思わなかったでしょ？
in「…まぁ、それもできないと思うけど。
…＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ばいばい、涼介」
乱暴に研究室のドアを閉めて、持ってきた鍵で閉めた。
中から聞こえる��いのちゃん、開けて！��という必死の声。
ここは大学の中でも電波が届かない場所だから、携帯も意味がない。
運が良かったら警備員が来るだろう。
その確証はないけど。
うっすらと響く声を聞きながら、部屋を出た。
＿＿＿＿＿＿
ym side
「……ぃの、ちゃ…」
どれくらいの時間が経ったんだろう。
外はもうオレンジ色。
携帯も繋がらない、人も通らない。
日が落ちるにつれて下がる気温。
薬がないせいで起きることもままならない。
せいぜい、膝立ち。
続かない息で必死に叫ぶも、助かるどころかどんどん体調が悪くなるだけで。
疲れて寝転ぶと、閉じぎわに見えたいのちゃんの顔が思い浮かんだ。
朦朧とする意識で、写真のフォルダを開くと遊びに行った時の写真。
ふざけながらご飯食べて、カラオケ行って。
「……はっ、ぁ……ぅ……」
息が苦しい。
しんじゃぅ、…のかな。
「……たす、…っ…け…」
こんな時に限って、瞼に浮かぶのは……____。
冷たく暗い部屋で、凍えながら意識を手放した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 382人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぶたのすけ(プロフ) - 花奏さん» ありがとうございます！私も言われて始めて気づきました.........！至らぬ点もあると思いますが、これからもよろしくお願い致します！ (2020年2月3日 22時) (
レス) id: 3bbe1d2ec0 (このIDを非表示/違反報告)
花奏(プロフ) - 赤星おめでとうございます！これからも応援させていただきます！ (2020年2月3日 20時) (レス) id: ed1d1a00c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぶたのすけ(プロフ) - かぷなさん» はじめまして！凄く嬉しいです、本当にありがとうございます！ (2020年1月22日 7時) (レス) id: 3bbe1d2ec0 (このIDを非表示/違反報告)
かぷな - はじめまして！有岡くんのキャラ、今まで読んだ小説の中で一番好きでした。すごく文章構成も上手で尊敬してます！これからも頑張ってください！ (2020年1月22日 6時) (レス) id: 5f37aa5d10 (このIDを非表示/違反報告)
ぶたのすけ(プロフ) - 花奏さん» 花奏様、コメントありがとうございます！そう言っていただけて何よりです！応援本当にありがとうございます。 (2020年1月15日 19時) (レス) id: 3bbe1d2ec0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぶたのすけ | 作成日時：2019年12月18日 19時
