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《2》 ページ4

「ねえ!やっぱりパン屋付き合うよ!」

「いいってば。」

「えーいいじゃん!ねえ!」

「仕事だよ?ついてくる意味がわかんない。」



むう…強敵だな。

口を尖らせてたら、「そうだ」と何やら席に戻って小さな紙袋を1つ持って戻って来た。



「これ、あげる。オレンジチーズケーキ。食べる?」




えっ?!マジで?!




「た、食べる!すっげー食べる!」


喜び勇んで受け取ったら、フワリと嬉しそうな笑顔。


あー!可愛い!超好き!その顔!




「…今日はワンカットだけど、また持ってくるよ。作ったら。他のお菓子でも平気?」


「うん、もちろん!って…またくれんの?」


「うん。有岡、いつも仕事頑張ってるよね。お疲れ様」



…ほらね?

言葉が少し位素っ気ない時があったって、こうやってちゃんと見てくれてるんだもん。

だから好きなの。




そして、今日でもっと好きになった!



…と、毎日のように思ってる気がする。




いつか…ちゃんと振り向いてくれるといいな。




「大貴、帰る?」

「あ…涼介。もういいの?」

「あーうん。何となくはぐらかされて、終わってしまった。」



苦笑いの涼介。

あんなに仲良くしてても、もう一歩進むのには時間がかかるんだね。




「まあでも、ちょっとずつ頑張るしかないよな。」

「うん!そうだよね!日々の積み重ね!」

「そう、それ!」



二人揃って前向きな気持ちで営業一課に帰ったら、経理に書類を置いた二宮さんが既に戻って来てた。


「お疲れ。どう?」




その…『どう?』は書類をちゃんと渡せたか?って事?それとも…




なんて思ってたら、俺の持ってる紙袋みて、意味ありげに口角をキュッとあげて微笑んだ。




「…ご苦労さん。
あれ、やっぱ二人に持ってって貰って正解だったね。書類の内容、二人ならバッチリ説明出来たでしょ?」



そこまで読んで…俺達を派遣したの?




「経理にもついでに書類持って行きましたよ?わざわざ二宮さんが行かなくても…」


「あー…うん。そっちはいいよ。」



はぐらかす様に、話を切って立ち上がる二宮さん。



「……俺も、経理にちょっと用があったから。」



柔らかい優しい笑みでそう言った。




初夏のさわたち→←秘書課にて《1》



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作者名:mee
作成日時:2017年7月5日 11時

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