もしも、神様ってやつがいるならさ。 (ページ3)

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沙「あらあら。Aみたく鈍感な女だと、オトすまでに時間がかかって翔くんも大変ね～(笑)」

「そんなことないもん…」

沙「あたしはお似合いだと思うけどね～！Aと翔くん。大学一の美男美女カップルで」

んふふって、エメラルドグリーンのピアスを揺らして冗談っぽく笑う。

綺麗にネイルの施された爪に、白いシフォンワンピース。
　

沙友里はいつ見てもお洒落で、可愛くて、話しやすい。

私のことをよく、美人だ美人だって持ち上げてくれるけど、実際は沙友里の方がよっぽどモテる。

櫻井だって前に沙友里のこと、いい子だねって言ってたし…。

「あ、ねぇ！今日授業終わったらさ、一緒におーちゃんのお店行かない？」

沙「いいけど…。あたしお邪魔にならない？(笑)」

「えっ…？何で？」

沙「何でって…とぼけんじゃないわよ。どうせ翔くんに来いって言われたんでしょ？せっかく二人で愛を育むチャンスなのに。あたし翔くんの邪魔したくな～い(笑)」

「なっ！ばっ…！！そんなんじゃないから…。第一櫻井だって仕事してるんだし、そんなチャンス無い」

沙「ほんとにそうかなぁ～？(笑)」

「そうよ。友達にたくさん来てもらって、お店の売り上げに貢献したいだけだよアイツは」

私をちらりと横目で見て、相変わらずにやにやしてる沙友里。

何よ、その目は何なのよ。…うう。

沙友里に何か言い返したかったけど、ちょうど始業を知らせるチャイムが鳴り響いて。

私たちの会話はそこで終わってしまった。

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