帰る時間 ページ24
なんだかんだ話していると11:40分、もうお昼だった。
「そろそろ帰る?」
そういう蓮の声で、帰る準備をし始めた。
それぞれの金額には端数が少なく、私はすぐにお金が出せたので、蓮にジャストで渡して、あとは任せた。
「着替え、どうしよっかな……」
独り言をふと呟いていた私。
「家くる?1階車庫だから広いし着替えられるよ。」
「部活は大丈夫なの?」
「ん、問題ないと思う。どうする?」
一間空いて、
「じゃあ、お邪魔します。いいかな?」
そう言うことで、カフェを出たあとは彼の家へお邪魔することになった。
私はここまで、電車とか乗って1時間以上かけてきたけど、蓮の家へは歩いて20分ほどであった。
わざわざサイゼ〇アを学校に近いところで選んだ、にも関わらず家が近いのは、通学が楽だということだ。少し羨ましい。
「こっち左」
「はーい」
ついていくだけついて行って、着いたのは細長い家だった。青い、家。
シャッターから車庫へと案内してくれる蓮。
入ると自転車を止め、椅子を出してくれた。
「ちょっとまってて、ここで座っててくれたらいいよ」
そう言って出した椅子に私を座らすと、まさかあるとは思わない冷蔵庫を開け、大きな氷を出した。そしてかき氷を作る機械も……
「え!?」
ついつい声を出してしまうほど驚いてしまう。
「かき氷作るけど、食べる?」
「いや、いいよ……」
驚きで声が出ない。ふと出した声は否定していた。出された椅子から立ち上がって、私はじっと見る。
じっと見ているからか、欲しいと勘違いしたのか蓮はもう一度いるかどうか、私に聞いた。
「も、もらおうかな……」
返事もろくに聞かずにかき氷を渡す。若干の蓮の雑さが顔を出している。新たな一面が見れた気分である。
「シロップ何かける?」
冷蔵庫を開けると、たくさんの味のシロップが出てきた。無難に、一番好きなレモンを注文する。
「練乳はどうする?」
「練乳って……美味しい?」
練乳をかけてかき氷を食べたことがほとんどない私はそう尋ねた。
「うん、美味しいよ?少しかけてみる?」
「じゃあそうしようかな。」
「はい、これ。」
手渡しされて、自らかける。
「……美味しい。」
素直に美味しい。こんなものなのだと驚き感心しながら、暑さにちょうど良いかき氷を食べていく。
「ほんと?よかったです。」
めちゃくちゃ笑顔な蓮。
美味しかったって言ってよかったなって感じでした。
ラッキーカラー
あずきいろ
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぺんぎん(。・θ・。) | 作成日時:2018年1月16日 18時