体育祭2 ページ12
推しメン一人目の篤基とも、結構喋った。
お昼は……
「やっほー!河村くん!ご飯いこ!」
「いいよ〜」
G組とH組は隣だから、というか、お互い理系だから、一緒に行動することも多い。
二人並んで、運動場を断ち切って歩く。
「ん?あれ、集合写真かな?」
「そうじゃない?映りたくないからいいわ」
「同じく、別にいいよなー」
まさかの、私たちが校舎の中に来た時に、1チームごとで写真撮ってることが分かった。実は、体育祭、練習中も含めて、私は集合写真に1度しか映っていなかったりする。
正直映りたくないから、いいのだけれど。
「弁当、どこで食べる?」
G組の前に来て、お弁当をどこで食べるかって話をふった。
「んー、I組で食べる?哀川の席で。」
そう言い出すとは思わず、私は吹き出してしまった。
「い、いいよ。そうしよっか」
「おっけー、じゃあすぐ行くわ、ちょっと待っとって」
篤基は、自分のクラスへ入った瞬間、G組に先にいた男の子に声をかけられていた。
「誰もいないと思ってただろ」
馬鹿にしたような笑いが聞こえた。
無論、私もいるとは思ってなかったし、篤基も思ってなかったみたい。二人して、その男に、すごく驚いた。
弁当を持ってきた篤基は、
「たぶん、俺がクラスでいる時のテンションじゃないから、めっちゃ驚いとったんだと思う」
と、笑いながら解説してくれた。
篤基は、コミュ能力が低く、興味のない人間にはすごく冷たい。だからであろう。
(「フルーツタルト」にはそんな人が多い。私も含め、蓮、篤基、幸久、そして翔は特にそんな感じである。)
I組でご飯を食べて待っていると、速人や、蓮も来て、賑やかなお昼ご飯になった。
ただ、お昼食べている間も、篤基が入った瞬間の、男達の驚いた言い方が、頭から離れず、ツボにはまっていたAであった。
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名:ぺんぎん(。・θ・。) | 作成日時:2018年1月16日 18時