第54話【バスで移動】 ページ6
「梅雨ちゃん見て〜！私お菓子たくさん持ってきちゃった！」
「お茶子ちゃん、昨日たくさん買ってたものね」
「見ろよコレ！最新のカメラ買った！」
「お前金欠じゃなかったのかよ！」
「尾白くん！合同合宿、楽しみだね！」
「うん！……てか、葉隠さん服は？」
「大丈夫！カバンに入ってるから！」
葉隠、違う。そうじゃない。
尾白くんもきっと同じことを思っているはずだがもう慣れたのか苦笑混じりに「そっか」と一言だけ。倫理的に問題あり過ぎなのでは。
「Aは隊服なのか、似合ってるぞ」
「あ……ありがとう。でも、向こう着いたらすぐ着替えるけどね」
「A、カッコイイー！」
「それはどうも」
私はあまり褒められ慣れてない。芦戸と常闇くんという優しい人達に褒められていると「あれれぇ！？」と後ろから鬱陶しいあの男の声が。
「あれ！？なんかA組にジャージ着てない人いるんだけど！？！！あれぇぇぇ！？A組はB組より優秀なハズなのに！？」
もうそれA組関係ない。私個人の問題だから……なんて言っても偏屈を言い返してくるのは間違いないので無視しよう。
「無視！？無視すんの！？！！A組って冷たいねえ！！！」
いつもなら拳藤サンが物間くんをチョップして回収してくれるが、B組の担任であるブラド先生と話している。チラチラとこっちを見て「ごめんな」と私に口パクした。
「私をバカにするのはいいけど、A組を悪く言わないでよ」
「だって事実だろう？え、僕がウソついてるとでも言いたいの？！！」
ハァと小さくため息をつく。こいつ、黙ってたら結構モテるのに。
「……なんか、貴方って可哀想」
「は？」
「そんな事でしか張り合えないの？今は周りが優しいからこうやって受け入れてくれるけど、大人になったら人が離れていくよ」
「………」
目を点にしてポカンと私を見つめる物間くん。今のうちだと思い、さっさとその場から立ち去った。
「ケロ……Aちゃん、結構ハッキリ言うのね」
「蛙吹ほどではないけどね。……けど、ちょっと言い過ぎちゃったかな」
「まぁ、物間くんのあの性格が大人になってからも続いてたらヤバイもんね」
「発言して正解だと思いますわ」
「百に同じく」
「響香ちゃんに同じく」
「黙ってたらイケメンなのになぁ……」
ほんと芦戸の言う通りだと思う。女子達はこう言ってくれたが、やっぱり後で謝ろう。
＊＊＊
『物間……ドンマイ』
『うるさいなぁ！！！』
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蛇口 - 更新どちゃくそうれしいですー！ぼくも玄弥オチ楽しみにしてます()これからも頑張ってくださいー、待ってますー (2021年4月17日 22時) (
レス) id: fc73c69302 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - めちゃくちゃ面白かったです！！これからも頑張ってくださいーー!!!!応援してます！！！！ (2021年4月14日 0時) (レス) id: 5235c5d393 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ - 更新ありがとうございます！！ (2021年1月25日 19時) (レス) id: 63e081f941 (このIDを非表示/違反報告)
渡辺綱推しです - 更新ありがとうございまあぁぁぁぁす！ずっと楽しみにしていました！ (2020年12月22日 18時) (レス) id: 2597573cb3 (このIDを非表示/違反報告)
蛇口 - わー！更新あざす！ずっと待ってましたー！嬉しいいいいいいいっ (2020年11月22日 11時) (レス) id: e2c2da130b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2020年1月24日 21時
