第62話【何故そうなる】 ページ14
そう言って煉獄さんは鞘から刀を取りだしてみせる。
「そして鬼はもう一つ弱点がある。それは太陽の光と藤の花だ」
「はい、質問いいですか？」
「名前は？」
「拳藤一佳です」
「では拳藤少女！質問はなんだ！」
「どうして鬼は太陽の光が弱点なんですか？」
煉獄さんはピタリと一時停止し、後ろにいる不死川さんや悲鳴嶼さんの方をじぃっと見つめる。不死川さんに顎でクイッと「こっち見んなァ、続けろ」と言わんばかりに私達の方を見やった。
……まさか、なんで弱点なのか忘れたんじゃ。
「……鬼は太陽の光に当たると吸血鬼のように燃えて灰になる。これは全ての鬼に共通する事であるんだ」
(良かった……)
ホッと一息つく。やっぱり将来ヒーローの卵の前だから緊張してるっていう事もあるのかな。
「……あの！僕からも、質問……いいですか？」
「名前は？」
「緑谷出久です！」
「では緑谷少年！質問はなんだ？」
オールマイトと同じ呼び方をされているからか「緑谷少年………」と緑谷くんは小さく呟いていた。
「僕、Aさんが倒れた日の夜に鬼についてネットで検索したんです。けど、一件も見つからなくて。それって、どうしてですか？」
倒れた日──ということは、A組B組がファミレスの帰りに鬼に襲われかけてて、私が間一髪のところを助けた時か。
「それは政府が鬼のことが世間に公にならないように徹底に情報管理されているからだ」
「情報、管理………」
「テレビやラジオや新聞、特にネットやマスコミには細心の注意を払っている。もし誰かが鬼の事を世間に公表した場合は厳しい罰が待っているからな」
そうそう。お館様は「公表してはいけないよ」って優しく言ってくれたけど不死川さんは「マスコミにチクったりネットに書き込んだら殺す」って殺害予告されたからね。隊律違反なのでは？
「よし、では……出席番号21番、AA！！」
「うぇ……！？」
「ぶっ、お前上鳴かよ」
「あんな人と一緒にしないで」
「なんだとぉ！？」
瀬呂くんに茶化されたがマジであんな人と一緒にしないでほしい。私そこまでアホにならないもん。
「君は明智光秀だ！！」
「っ……え、待ってください、今から
キメツ学園の煉獄さんの歴史の授業──それは、授業中に騎馬戦をするという事。トンデモナイ授業である。ちなみにアレとは騎馬戦の事だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 766人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蛇口 - 更新どちゃくそうれしいですー！ぼくも玄弥オチ楽しみにしてます()これからも頑張ってくださいー、待ってますー (2021年4月17日 22時) (
レス) id: fc73c69302 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - めちゃくちゃ面白かったです！！これからも頑張ってくださいーー!!!!応援してます！！！！ (2021年4月14日 0時) (レス) id: 5235c5d393 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ - 更新ありがとうございます！！ (2021年1月25日 19時) (レス) id: 63e081f941 (このIDを非表示/違反報告)
渡辺綱推しです - 更新ありがとうございまあぁぁぁぁす！ずっと楽しみにしていました！ (2020年12月22日 18時) (レス) id: 2597573cb3 (このIDを非表示/違反報告)
蛇口 - わー！更新あざす！ずっと待ってましたー！嬉しいいいいいいいっ (2020年11月22日 11時) (レス) id: e2c2da130b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：音海 | 作成日時：2020年1月24日 21時
