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亜門少女を継子にすることを選んだのは自分では無い。

そもそも初めから、彼女は次期柱候補だった。時透少年よりも早く柱へと名が上がったのも彼女だ。しかし、お館様は選ばなかった。

気にはなったが、お館様の命であるので深くは考えなかった。ただ、彼女より時透少年の方が強く、才能で優っている。それだけのことだと思っていたからだ。たった二ヶ月で柱にまで上り詰めた天才少年である彼に興味が移っていたこともある。


しかし、疑問が一つ残る。亜門少女は水の呼吸の使い手であるが、その呼吸の名を冠する柱、水柱は既に冨岡義勇が座していたことだ。

同じ名の柱が同時に存在するなど、聞いたことがない。彼女が我流の呼吸を使っているとも考えたが、あの山での任務――初めて亜門少女と言葉を交わした時のことだ――では、確かに水の呼吸を使っていた。


そもそも、違う流派の呼吸を使い分けることは難しい。それぞれで呼吸の使い方が根本的に異なってくるからだ。

そして何より肉体的な負担が大きい。俺たちは生身で鬼と戦えるように鍛えているだけなので、人間の身体の構造自体を変えることができる訳ではない。

だから、隊士は一つの呼吸しか使わないし極めない。一つしか極めることができない。


何より個人で呼吸に対しての適正を持っていることも大きかった。そう言えば、彼女の刀身はどんな色だっただろうか。あの時は夜で暗いこともあったが、そこまで考えていなかった。今も真剣での稽古はしていないからわからずじまいだ。



彼女の命懸けの戦いを見たいと思った。

そうすれば、彼女が何故柱候補になり、選ばれなかったのかを正しく理解できるだろう。


今まで亜門少女に稽古をつけ、この家での生活に慣れてもらうために俺の任務も制限してもらっていた。
それと、今まで殆ど家で過ごすこともなく任務に全てを費やしていたため、家族、主に弟の千寿郎との時間を作るためお館様が計らってくれたのだ。



亜門少女は、どのように刀を振り、呼吸を使うのだろう。

これは、俺の純粋な興味でもある。









―――――――――――――
呼吸の認識について間違っていたらごめんなさい。
アニメを見ている中で思った作者の考えです。

三→←第弐話― 稽古と柱



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ましろ(プロフ) - 赤眼のわかめさん» ありがとうございます!そう思っていただいて嬉しいです。自分なりにこの小説を精一杯書き上げたいと思いますので、よろしくお願いします。 (2019年6月25日 19時) (レス) id: b3ec390a2f (このIDを非表示/違反報告)
赤眼のわかめ - 作者さんの捉え方、とても好きです。読んでいて楽しいです。これからも頑張ってください! (2019年6月24日 17時) (レス) id: abeb3a86ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましろ | 作成日時:2019年6月13日 19時

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