雨降ル夜ニ【文豪ストレイドッグス】

よんひら。 ページ6

『ぷはぁッ』

今まで歩いたことがなかった、人の通らない道を歩いた

埃や虫の死骸、ひどい臭い
口で薄く息をしていただけのため、苦しかった

服には泥がつき、体は擦り傷だらけになった
こんな小さな傷、能力を使うほどでもないだろう


そのまま誰にも見つからないで、なんとか上手くいった

この前捕まったのが莫迦みたいだ
やはり焦りすぎたか

矢張り、私には計画的なのがあっている





組織のビルからかなり離れた場所まで歩いてきた

3日間何も食べていなかったのだ
体力ももう限界である

私は目の前に見えた川のほとりまで歩いて座り込む


目を瞑っていると手に生暖かい感触があった

『ひッ⁉…ん？猫？』


そこには真っ白な猫がいた

野良猫か？その割には警戒心がないなぁ

『…にゃーんこ、』

うりうり、と喉をかいてやれば気持ちよさそうに喉を鳴らす

やだ、かわいい


『うりうり、んにゃー、にゃんこー』


シャー！！

『んッ！あれ？どした…の…』

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