入寮者 ページ3
『ハァハァっ速すぎだろ…!』
流石にバレボーの選手…脚力と筋肉が違う…
そう、筋肉。筋肉が全く。けしからん筋肉だなぐへへ。
じゃなくて!追いつかないといけないのに何あの人!ちょっとくらい止まれ?
こっちは精神的に色々キツいっつーのに。
『おーーい!!今日から私キミらの寮で一緒に住むアラサー女ですよコノヤロォォちょっとは止まれ!!』
無視して走り続ける青年。
こうなったらプランBだ。
追いつくのを諦めてとりあえず着いていく。
とりあえず寮に着ければいいのだし、これでいこう。
そんなことを考えていたら、10数メートル先にいる青年が止まった。
そうか。ここが寮なのか。
青年はドアを開けた。
やばいこれ閉められたら終わる。入れさせてもらえなくなる。
私は全速力で走って閉められようとしたドアを止めた。
『おっ…はぁはぁ、お邪魔します…』
青年が私を見て眉間の皺を寄せた。
そして中に向かって声を上げた。
「おいお前ら。ストーカー」
するとすぐにドカドカ音が聞こえて
「どこやねんんん!!成敗やァァァ!!!」
「おみおみは俺が守る!!!」
「いやここは最年少の俺が!!」
「こいつ。勝手に中に入ってきた。警察呼んで」
『ちっげーよバカ!!さっきから言ってるけど入寮者だっつーの!!監督から何も聞いてないの!?』
金髪の人が私を睨んで威嚇する。
「あ"ーん?入寮者なんて聞いてるわけ…あ聞いてるわ」
「聞いてますね」
「そーいやー言ってたようなー!」
「は?こいつなの?」
『ほら!!まあいーや。名前は狛井A。よろしく』
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作者名:パエリヤさん | 作成日時:2023年8月20日 20時