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ピンポーン
明るい機械音が部屋に響いて、私の顔は玄関に向く。
タッタとドアのもとへ小走りして、小さい覗き窓に目を持っていくと、そこに居たのは紛れもなく、先程ケータイに表示されていた番号の主だった。
「友将、....？」
「おう...、そんな化物見たみたいな顔すんなって」
「だって、びっくりしてる...から...」
「驚かせようと思って来たし」
ドアノブを開けた先には確かに彼が、寺中友将が立っていた。
メガネにマスクのいつもの外出スタイルで、側から見たらちょっと怖い人に見える。
けれど、その隙間から見える細められた両目と、カラカラと笑うテノールが厳つさを打ち消していて。
そんな見慣れた彼の姿を見て、自分の心の葛藤があっさりと砕かれたことに少し安堵した。
「それはそうと...どうしたの？」
「会いに来た」
「それは分かるけど、...なんかあった？」
「いや、なんもないけど名前に会いたくなったから、来ちゃった」
「......気障」
「顔真っ赤だよ、名前ちゃん？」
「うるさい」
入り口からリビングに移動して、ソファの向かいに座った彼の前に、コーヒーの入ったマグカップを差し出しながら質問をすれば、返ってきた答えはそんなものだった。
彼の笑顔がにやけ顏に変わっていって、私はそれを見て口を尖らせてみせる。
そんなにハッキリと"会いたかった"だなんて、照れないはずがない。
勿論それを彼はわかっていて、だからこそはっきりと言うのだ。
「......さっき電話かけようか迷ってた」
「してくれたら良かったのに」
「んー、何て理由つけようかなって」
「要らないのに、理由なんか」
「だって、会いたいだけなんて可愛いこと言えない」
「知ってる」
「あはは...だよねぇ」
「名前のことだし」
得意げな顔でそう言われて、胸の辺りが暖かくなるのを感じる。
じんわりと広がる優しい熱はいつのまにか心を溶かしていた。
私に感情を思い出させるのはいつも友将だ。
自分の顔が色んな表情を取り戻すのがよく分かる。
彼の言葉や態度の一つひとつが、私に色を付けていって、彩られる。
ふと気が抜けて、ふやけたみたいに笑うと彼も笑顔で返してくれた。
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ミナ - お返事ありがとうございます!此方こそいきなりスミマセンでしたm(__)mはい!全然急ぎでは無いので大丈夫ですよ(*^_^*)いつも楽しく見させて頂き有難うございます! (2016年9月15日 17時) (
レス) id: 2806de172c (このIDを非表示/違反報告)
篠崎 牡丹(プロフ) - ミナさん» ミナさん、再びのコメントありがとうございます！了解いたしました。またお時間を頂きますがお待ちいただければと思います！ご期待に添えるよう尽くしますのこれからもよろしくお願い致します。 (2016年9月15日 15時) (レス) id: 36ed8eb340 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - 遅くにスミマセン（泣）今また見ててこの先が凄く気になりリクしたくなりました！このお話の続きを書いて頂けないでしょうか?どちらと結ばれるかは牡丹さまにお任せします!全く急ぎでは無いのでお願いできますか?修羅場等入ってたら嬉しいです! (2016年9月15日 2時) (レス) id: 8be0271ad6 (このIDを非表示/違反報告)
篠崎 牡丹(プロフ) - 咲龍さん» 咲龍さん、コメントありがとうございます。一気に読んで貰えてとても嬉しいです。リクエスト承りました！順次消化させていただきますので、気長にお待ちいただければと思います！よろしくお願い致します。 (2016年9月14日 11時) (レス) id: 3c506cdcd8 (このIDを非表示/違反報告)
篠崎 牡丹(プロフ) - ミナさん» ミナさん、お久しぶりです。遅くなりましたが、喜んでいただけたようで一安心です！書いてて、ツイン組の取り合いは高度だなと思いました笑。なんというか、計算高いイメージです。こちらも書くのが楽しかったです！リクエストありがとうございました！ (2016年9月14日 11時) (レス) id: 3c506cdcd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠崎 牡丹 | 作成日時：2016年8月25日 23時
