淡く染まった頬/on ページ11
「7%...」
「え?何が」
「言語を使って相手に物事が伝わる確立です」
名前がいきなりわけのわからないことを言い出した。
彼女がこういったことを言い出すのは珍しいなと思いつつも相槌を打っていく。
7%?言語?最初はさっぱり理解が出来なかった。
けれど説明を聞いていけば、やっと内容が見えてきた。
なんでも人間は言語を使って相手に物事を伝えても7%しか理解出来ないらしい。言語っていうのは例をあげるなら手話とか、紙に書かれた文字とか、英語や日本語などのことで、音声を伴ってなくてもいいものだそう。(これは全部彼女の受け売り)
だから、文字の書かれた紙とか画面に映った文字だけでは相手に7%しか伝わらないらしい。
「そんなんなんで、ラブレターなんて相手に微塵も気持ちが伝わらないらしいですよ」と彼女は説明しながら苦笑いした。
じゃあ残りの93%は?
そう聞けば、言語の逆、非言語だと彼女は言った。
非言語...表情、視線、仕草、姿勢、声の高低、声の大きさ、匂い、色彩、沈黙...他にもたくさん。
五感に訴える要素全てがそれに入るというのだ。
だから、LINEとかで話すよりも電話の方が相手がどんな反応をしているかがわかるし、電話で話すよりも会って話した方が相手に気持ちが伝わりやすい。
そういった法則があるときちんと証明もされていると名前は淡々と語っていった。
「それはわかったけど、なんで今?」
「...いや、まぁ...そういう話を耳に挟んだだけです」
「嘘ついてるでしょー」
「え、あ、はい...!?」
「自分で言ったくせに案外わかってないなー?名前」
「な、何がですか」
「顔に出てるんだって、だからすごくわかりやすいってこと!」
「あ、...」
そういうと彼女はしまったって顔をした。
ほら、そういうとこが凄くわかりやすい。
うん、非言語がバリバリに出てるね。
そのままずいずいっと彼女に迫っていけば、最初こそ拒否してたものの、しつこくせがむ俺に観念したのかヤケクソ気味に言ってくれた。
「私の気持ちはきちんと武正さんに伝わってるのかな、なん、て...あはは」
真っ赤になりながら顔を俯けた彼女に、今度は俺が赤面する番だった。
なんだそれ、可愛すぎる。
言っちゃったあぁと羞恥で騒いでいる彼女が本当に愛おしく思えて思わず抱きしめた。
彼女はそれに驚いて更に口をパクパクさせる。
それがまた可愛くて、俺は笑顔で当たり前!と断言した。
淡く染まった頬
(その色が充分伝えてくれてる)
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ミナ - お返事ありがとうございます!此方こそいきなりスミマセンでしたm(__)mはい!全然急ぎでは無いので大丈夫ですよ(*^_^*)いつも楽しく見させて頂き有難うございます! (2016年9月15日 17時) (レス) id: 2806de172c (このIDを非表示/違反報告)
篠崎 牡丹(プロフ) - ミナさん» ミナさん、再びのコメントありがとうございます!了解いたしました。またお時間を頂きますがお待ちいただければと思います!ご期待に添えるよう尽くしますのこれからもよろしくお願い致します。 (2016年9月15日 15時) (レス) id: 36ed8eb340 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - 遅くにスミマセン(泣)今また見ててこの先が凄く気になりリクしたくなりました!このお話の続きを書いて頂けないでしょうか?どちらと結ばれるかは牡丹さまにお任せします!全く急ぎでは無いのでお願いできますか?修羅場等入ってたら嬉しいです! (2016年9月15日 2時) (レス) id: 8be0271ad6 (このIDを非表示/違反報告)
篠崎 牡丹(プロフ) - 咲龍さん» 咲龍さん、コメントありがとうございます。一気に読んで貰えてとても嬉しいです。リクエスト承りました!順次消化させていただきますので、気長にお待ちいただければと思います!よろしくお願い致します。 (2016年9月14日 11時) (レス) id: 3c506cdcd8 (このIDを非表示/違反報告)
篠崎 牡丹(プロフ) - ミナさん» ミナさん、お久しぶりです。遅くなりましたが、喜んでいただけたようで一安心です!書いてて、ツイン組の取り合いは高度だなと思いました笑。なんというか、計算高いイメージです。こちらも書くのが楽しかったです!リクエストありがとうございました! (2016年9月14日 11時) (レス) id: 3c506cdcd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:篠崎 牡丹 | 作成日時:2016年8月25日 23時