21話 ページ22
「安室さんあと戸締りお願いしますね!」
ポアロの終了後、彼女は用事があり戸締りは安室だけとなった。
「はい、お疲れ様です。気を付けて帰ってくださいね」
ガチャリと扉が閉まるとシーンとなる空間。
その音に耐えられなくなったというように"ピッピッ"と機械音が鳴り響く。
操作された携帯画面は通話状態となった。
「風見か。少し調べてほしいことがある」
そのころ
「ただいまー!」
Aは玄関の扉を開けると家中に聞こえるような声を出した。
「お父さん、早く食べよ!」
リビングに入ると早速Aは袋に入っていたものを取り出した。
それは苺を使ったお菓子だった。
「お母さんもこれ食べれたかな」
今日は彼女の母親の命日。
実はショッピングモールで遊んだ後、二人は母親の墓参りに行っていたのだ。
「思ったよりも早く仕事が終わって良かったね。帰ってくるの遅くなるかと思った」
「流石に今日は早く帰れるように頑張ったぞ」
二人は笑いながら話す。
母親が亡くなってから一年。
二人はそれぞれ目標を持ち、より頑張るようになった。
またいつ大切な人がいなくなるかは誰にも分からない。
もしかしたら明日にはいなくなるかもしれない。
だからこそ後悔しないように今を生きる。
沢山話し、感謝を伝え、父は仕事を、娘は勉強を人一倍頑張った。
お互いがお互いを支え合い、より深めた絆。
それは誰にも壊せないものであった。
父の目標 : 娘を立派な社会人にする
娘の目標 : 両親を安心させる
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作者名:√ -るうと- | 作成日時:2019年3月31日 21時