検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:158,155 hit

21話 ページ22

「安室さんあと戸締りお願いしますね!」

ポアロの終了後、彼女は用事があり戸締りは安室だけとなった。


「はい、お疲れ様です。気を付けて帰ってくださいね」

ガチャリと扉が閉まるとシーンとなる空間。


その音に耐えられなくなったというように"ピッピッ"と機械音が鳴り響く。

操作された携帯画面は通話状態となった。


「風見か。少し調べてほしいことがある」



そのころ


「ただいまー!」

Aは玄関の扉を開けると家中に聞こえるような声を出した。

「お父さん、早く食べよ!」

リビングに入ると早速Aは袋に入っていたものを取り出した。
それは苺を使ったお菓子だった。


「お母さんもこれ食べれたかな」

今日は彼女の母親の命日。
実はショッピングモールで遊んだ後、二人は母親の墓参りに行っていたのだ。


「思ったよりも早く仕事が終わって良かったね。帰ってくるの遅くなるかと思った」

「流石に今日は早く帰れるように頑張ったぞ」

二人は笑いながら話す。



母親が亡くなってから一年。
二人はそれぞれ目標を持ち、より頑張るようになった。

またいつ大切な人がいなくなるかは誰にも分からない。
もしかしたら明日にはいなくなるかもしれない。

だからこそ後悔しないように今を生きる。
沢山話し、感謝を伝え、父は仕事を、娘は勉強を人一倍頑張った。

お互いがお互いを支え合い、より深めた絆。
それは誰にも壊せないものであった。



父の目標 : 娘を立派な社会人にする
娘の目標 : 両親を安心させる

22話→←20話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
231人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:√ -るうと- | 作成日時:2019年3月31日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。