【名探偵コナン】わたしの光【安室透】 (ページ16)

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１５話ページ16

「え？元気がない？」

それはAに正体がばれた次の日だった。

「そうなの。昨日コナンくん仲良くしてたから、何か知らないかな？」

「ごめん蘭姉ちゃん。僕わからないや」

蘭は"そっか"と眉を下げる。

「A姉ちゃんはどういう感じなの？」

詳しいことを聞くと学校でのことを話してくれた。

__

どこか可笑しい。

そう感じたのはいつも通りみんなで昼食を食べていたときだった。

「ねぇ、A」

「ん？なに？」

ニコッと笑顔で答えるA。
その笑顔にはいつもより元気がない気がした。

「ううん、なんでもない」

＂なにそれ＂と笑うAに違和感を感じた人は他にもいて

「Aくんどうしたんだ？」

「元気ないわね」

教室の隅に三人で集まり話す。

「昨日はなんともなかったよな？」

「うん…あの後何かあったのかな…？」

Aはコソコソ話す私たちを不思議に思ったようで
＂おーい、ご飯放置してなにやってるのー？＂とまたしても笑顔で言った。

__

「いつも通りではあるんだけどね、無理してやっている気がして...」

「そうなんだ...」

顎に手を当て考える。

蘭達と同じように、ポアロにいた時にはそんな風に感じなかった。
電話した時も同様だ。

つまり、電話が終わった後に何かあったと考えるのが妥当だ。

そうなると＿

「手に追えねぇじゃねぇか...」

蘭に聞こえないようにボソッと呟いた。

情報が全くと言っていいほど無い。
それは原因を突き止めるためには最悪の状況だった。

＂地道に聞き込みをするしか方法はないな＂
と俺は明日の予定を考えることにした。