【名探偵コナン】わたしの光【安室透】 (ページ17)

今日:30 hit、昨日:23 hit、合計:158,278 hit

１６話ページ17

「ねぇ、安室さん」

平日の朝。

創立記念日で休みのためゆっくりと眠ることのできる時間。
俺はポアロに来ていた。

通勤・通学ラッシュのピークを過ぎたからか客は俺しかおらず、周りを気にせずに話せそうだ。

「なんだい？コナンくん」

食器を拭いていた安室さんがふと手を止めた。

「実はA姉ちゃんの元気がないらしいんだ。何か知らない？」

昨日立てた予定。
それの一番初めは情報が多く入ってくるカフェ店員かつ探偵の安室さんに聞くことであった。

ただ、安室さんと彼女は出会ってそんなに経っていない。
そのため＂おそらく知らないだろう＂と思いながらも問いかけた。

だが、予想とは違い安室さんは過剰な反応を示した。

「...知ってるんだね？」

気まずそうにしていたが、じっと見つめるとやがて降参というように両手を挙げた。

「彼女と会ったんだよ、スーパーでたまたま」

そう話し始めると俺の隣に座った。

「それってポアロが終わった後？」

「あぁ、夕飯の買い物をしていたときだよ」

そうして安室さんはAと何があったのか話してくれた。

「温厚なA姉ちゃんが人が変わったように怒って、叫びだした、か...」

今までの彼女を思い浮かべるととても想像ができないことだった。

だからこそ、そうなったのには何かしらの大きな原因があるはず。
今回は彼女が言っていた＂地雷＂という言葉だろう。

「安室さんは何を質問したの？」

「家族についてかな」

「家族？」

予想をしていなかったことについ聞き返した。
そういえばあまり聞いたことがなかった。

「彼女におつかいなのか聞いたときにね、作り笑いでそうだと答えたんだよ」

その時のことを思い出しているのか表情は悲しげだった。

「それで気になって家族関連の質問をしていたら＿」

「怒ったと」

＂あぁ＂と俺の言葉に頷く。

どうやら話を聞く限り、Aは家族の話が地雷だったようだ。