取引 ページ34
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A｢ちょっと待ってよ｣
海司｢A？！｣
A｢"伝説の王子"になった人と付き合うの、私だから｣
陸｢Aまで何言ってんの？！｣
目の前で火花を散らせる私と果音さんに戸惑うみんな。
奏｢果音が誰かとお付き合いする？｣
尊人｢えっ、マジかよ｣
海司｢しかもAまで...｣
陸｢どうなってんだよ...｣
もちろんこの私達の発言には裏がある。
遡ること30分前＿＿
理事長｢まずはコレを...｣
果音｢伝説の王子？｣
理事長｢はい｣
A｢確か3年に一度、伝説の王子を決める選手権が開催されるって聞きましたけど｣
服部｢その通り｣
A｢んで、それが私達に何の関係があるんですか？｣
理事長｢協力をしていただきたいんです｣
A｢何の？｣
理事長｢彼らが選手権に出るように｣
そう言って理事長が出したのは
ネクストだけでなく、京極兄弟や朱雀さんとその側近、
それに加え生徒会メンバーの写真。
果音｢そんなの...｣
A｢...私達に何させる気？｣
服部｢皆さんが出場してくれるように演技をして欲しいんです｣
果音・A｢はい？｣
服部｢台本です｣
コッチの意見などお構いなしの服部さんは、
私と果音さんに台本を渡してきた。
A｢何これ、くだらな。
こんなので光輝達釣れると思ってんの？｣
理事長｢はい｣
A｢...それに私、需要なくない？｣
服部｢日浦くんに小田島くん、そのほかの生徒を呼び込むには
藤井の協力が必要になるんです｣
A｢いやいや、私ごときで連れるわけないっしょ｣
服部｢依頼は2つ｣
A｢は？演技以外にもなんかあんの？｣
服部｢王子選手権の準備から当日までの準備を手伝ってもらいます｣
理事長｢もちろんタダとは言いません｣
服部｢成瀬の報酬は1000万円とする｣
果音｢えっ？！｣
どうやらこの2人、
果音さんが借金返済の為にバイトしているのを知っているらしい。
服部｢藤井への報酬はコチラです｣
そう言って出された条件は私が学校生活を送るにも
ダンスを続けるにも好条件だった。
理事長｢引き受けてくれますか？｣
果音｢分かりました、お引き受けします｣
A｢嘘？！！｣
まさか果音さんが承諾すると思わなかった...。
理事長｢藤井君は、どうでしょう？｣
A｢...果音さんやるなら私もいないと上手くいかないじゃん｣
こうして伝説の王子選手権に向け、
様々な計画が動き出した。
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作者名：ちゃそ
| 作成日時：2019年4月21日 20時
