35:Lunch24〈キッチンでの楽しみ〉 ページ35
「急いで作っちゃいますね。」
そういって水森さんがキッチンで食事の用意を始めた。
「手伝います！」
「ほんとですか？お願いしちゃおうかな？」
キッチンになんて、ほとんど立ったことがなかった俺だけど。
料理を作るのはまだまだ無理だけど、野菜を洗ったり、皮をむいたり。
ちょっとしたことしかできないけど、水森さんと一緒にキッチンに立って
二人でお酒を飲みながら料理を作った。
「最近、水森さんが作ってくれるお弁当を会社に持って行ってるでしょ？」
「はい。」
「現場に持って行って食べることも多いんですけど。
そうすると、みんな水森さんの作ったおかず、くれ、くれうるさいんですよ。」
「ははははは。そうなんですか？」
「ええ。確かに、弁当屋ののり弁ばっかり食べてた時は、
＜毎日それだけじゃ栄養が偏る＞って奥さんとかが作ったお弁当のおかず、
みんな、俺にくれてたんです。」
「うわあ、みんなやさしい。」
「はい。そうなんです。
だから、いつもあげてたんだから＜くれ＞と。」
「はははは。で、あげてるんですか？」
「あげませんよ。」
「どうしてですか？」
「だって水森さんが俺に作ってくれたんですから。」
「はははは。それはそうですけど、今まで皆さんからいただいていたんだったら
少しあげてもいいんじゃないんですか？」
「だめなんです！
みんながくれるおかずは喜んでもらうけど。
自分の、ましてや水森さんの作ってくれたおかずは誰にもあげません。
美味しいんですもの。
俺のおかずは俺だけのものです。」
「はははは。櫻井さん、まるでジャイアンみたい。」
「そうです。ジャイアンだっていいんです。
水森さんのおかず、みんなにあげたら
美味しい美味しいって食べられちゃってなくなっちゃいますからね！」
「はははは。櫻井さんって結構意地悪。」
「そうです。俺、意地悪ですから！」
俺達は笑いながら食事を作った。
二人で作ったカレーは美味しかった。水森さんが作っただけでも美味しいのに、
二人で料理をするっていう楽しみを覚えた。
俺達が話しながら料理をしているとき。
ナポレオンは足元に寄り添ってちょこんと座り、俺達を見上げていた。
翌日。
いつものようにテーブルの上に２つのお弁当が並んでいた。
「水森さん、今日もありがとうございます。」
キッチンにいる彼女に声をかけた。
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PP(プロフ) - ゆーなんぴー♪様コメントありがとうございます＼(^o^)／更新遅いですけど、時々遊びに来てください！頑張りますわ☆ (2014年7月27日 16時) (
レス) id: 833a9907ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆーなんぴー♪ - 初コメです！Lovesituation大好きです！更新がんばってください！(｢･ω･)｢楽しみにしてます！ (2014年7月27日 11時) (レス) id: 8204ed6687 (このIDを非表示/違反報告)
PP(プロフ) - ナンシー様いらっしゃいませ。コメント有難う！もっと毒づかれるかと想ってました(笑)お互い方向性が違いますものね。読んでくれて本当に有難う！ (2014年6月16日 22時) (レス) id: 833a9907ff (このIDを非表示/違反報告)
ナンシー・ハジェンズ(プロフ) - 私には真似できない技術がいっぱいありますね(´д｀|||) 何かは書く気がありませんが、目標が明確になった気がします。優しいタッチの文がいい感じです♪ (2014年6月16日 22時) (レス) id: 5c4ab849ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：PP | 作成日時：2014年6月2日 22時
