20:MorningGlory72〈崩壊と狂気〉 ページ20
俺は、抱き上げたナポレオンの背中を撫でていた。
ナポレオンは気持ち良さそうに目を細め、ウトウトとしている。
水森さんが続けた。
「もう、誰からも邪魔されない。
二人だけの生活を得て、幸せな日々が続いてました。
でも、そんな時は長く続かなかった。
雅紀は、次々と作品を発表し高い評価を受けていました。
そして、ある賞を受賞した時、その祝賀パーティの席で、
彼の人生が変わってしまいました。」
水森さんの話してくれることは、一つ一つが驚きの連続だった。
でも、はじめて彼ではなく＜雅紀＞と自然に口にしたことに、
俺はジェラシーを感じた。
彼女は、そのパーティの話をしてくれた。
その祝賀パーティには、文壇会のある大御所の先生が出席されていた。
相葉氏はその先生との面識はなかったが、出版社の社長が、
「挨拶をしておいた方が良い。」
と先生に紹介してくれ、挨拶をしたそうだ。
そして、その後、その先生は酒の飲めない相葉氏に、何杯もの酒を強引に飲ませ
酔わせたそうだ。
大御所のその先生に逆らった者は、文壇会から消える。
と恐れられており、一緒にいた出版社の社長も、
それを止めることはできなかったそうだ。
後から聞いた話だったらしいが、
その先生は、もともと相葉雅紀氏を心底嫌っていた。
相葉雅紀氏の祖父は、実業家である表とは別に、
本名を伏せ、別名を使い作家をしていた人だったらしい。
その先生と彼の祖父は大変な確執をもっていた。
大御所の先生にとっては、その孫が文壇会に足を踏み入れ、
祖父同様、数々の賞を受賞していることが
気に入らなかった。
相葉氏は酒を飲まされて、酔った時のことの記憶が無いらしいが、
周りの人が覚えていた。
大御所の先生は、彼の祖父や彼の家柄、いろんなことを罵倒したらしい。
それに怒った相葉氏は周りが止めるのも聞かず、
大御所の先生につかみかかった。
相葉雅紀の作家人生が、終わった瞬間だった。
その後、相葉氏は全く記憶がないままだったが、後日その状況を知ることとなった。
そして恐ろしいことに、その先生を怒らせてしまったことで、
相葉雅紀氏は文壇会から姿を消された。
全ての出版社から、依頼がなくなった。
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PP(プロフ) - ゆーなんぴー♪様コメントありがとうございます＼(^o^)／更新遅いですけど、時々遊びに来てください！頑張りますわ☆ (2014年7月27日 16時) (
レス) id: 833a9907ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆーなんぴー♪ - 初コメです！Lovesituation大好きです！更新がんばってください！(｢･ω･)｢楽しみにしてます！ (2014年7月27日 11時) (レス) id: 8204ed6687 (このIDを非表示/違反報告)
PP(プロフ) - ナンシー様いらっしゃいませ。コメント有難う！もっと毒づかれるかと想ってました(笑)お互い方向性が違いますものね。読んでくれて本当に有難う！ (2014年6月16日 22時) (レス) id: 833a9907ff (このIDを非表示/違反報告)
ナンシー・ハジェンズ(プロフ) - 私には真似できない技術がいっぱいありますね(´д｀|||) 何かは書く気がありませんが、目標が明確になった気がします。優しいタッチの文がいい感じです♪ (2014年6月16日 22時) (レス) id: 5c4ab849ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：PP | 作成日時：2014年6月2日 22時
