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結局、山中さんの真意を聞けないまま、
会社の案内は終了。
帰ろうと一人になった瞬間、
「……はい、捕まえた」
後ろから腕を掴まれ、非常階段の方へと連れて行かれた。
「…会議、終わったの？」
見上げると、
「終わったよ？」
優しい口調。
だけどさっきより余裕たっぷりというか、何かを見越しているような表情。
「…まだ紹介したい場所があるんだ」
そのまま、行った事のないフロアに連れられ、人気のない会議室で顕嵐と二人きり。
「…お仕事の続きは？」
「夜に回す。徹夜で片付ける」
「…平気なの？」
「平気。だってそのためにAをここに残したんだもん」
そのまま、ベランダの鍵を開けた顕嵐。
「あんまりこういう手荒な真似したくないんだけど、」
と前置きをしたかと思えば、
ギュッと私を抱き締めるように持ち上げた。
「っ、」
「捕まってて、」
その瞬間、
ベランダの淵に飛び上がり、
「！！」
ひょいっと私を抱えたまま、
数十メートル離れた隣のビルへと飛び移る。
「はい、脱出〜」
悪戯っぽく、呼吸一つ乱さず、私を床に下ろす。
「…びっくりした……」
スパイダーマンかと思った。
動揺しっ放しの私を嘲るように、
「付き合ってくれるよね？」
顕嵐はギュッと私の手を握り直し、その見知らぬビルから下へと、今度は人目を気にしながら、そっと降りて行った。
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りりちゅん(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！完結してしまうのはとても寂しいですが応援しています！ (2017年5月25日 1時) (
レス) id: c321fe6a1f (このIDを非表示/違反報告)
踊れる人大好き芸人(プロフ) - nnm2000さん» 応援ありがとうございます！頑張ります！ (2017年5月17日 21時) (レス) id: 698c405fce (このIDを非表示/違反報告)
nnm2000(プロフ) - くすぐったくてキュンキュンします…頑張ってください！！ (2017年5月16日 19時) (レス) id: 432ef5cf0a (このIDを非表示/違反報告)
踊れる人大好き芸人(プロフ) - ゆうなさん» コメントありがとうございます。褒め言葉として受け取って、邁進します！（笑）本当は書いてる方も恥ずかしいのですが、徐々に慣れました…。 (2017年5月15日 14時) (レス) id: 698c405fce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 読んでるこっちが恥ずかしくなる！頑張って下さい！！！ (2017年5月15日 11時) (レス) id: 9b29f9a6ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2017年5月5日 20時
