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・77【炭治郎side】 ページ31











『私はそれだけで十分だ。』









そう言ってAは俺を見て笑った。









初めてだった。









Aが、こんなにも輝く笑顔で笑ってくれたのは。









炭治郎「…っ…」









俺は涙が止まらなかった…。









嬉しくて…嬉しくて…本当に幸せだった。









『なんでまた泣くんだよ…。』









泣いてる俺を見てAは、“お前は本当に馬鹿だなぁ”と、優しく頭を撫でてくれた。









『…ほら、もうすぐ夜が明けるぞ。』









Aがそう言って、俺は空を見上げた。









空を見上げると、暗い暗い夜がゆっくりと太陽の光に包まれていた。









『…やっぱいいな、太陽って。』









夜明けの空を見上げるAは、とても綺麗で…思わず見とれてしまっていた。









炭治郎「…そうだな。…綺麗だ…。」









『…どこ見て言ってんだよ。空を見ろや。』









炭治郎「ご、ごめん…あまりにも綺麗で……」









『…馬鹿か。早く帰るぞー…なんかもう疲れた。』









Aは俺の頭をポンッと叩いて、立ち上がった。









炭治郎「うん。帰ろう!」









俺はAの手を引いて、屋敷の方へと向かった。









・78→←・76


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作者名:葉紅 | 作成日時:2021年7月15日 1時

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