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県警のお偉い方(うちのシンパ)と談笑していると、隣の扉から真面目そうなメガネの女性案内人が現れる、だいぶ若い方で怪訝に思い彼女を見やる。
だが身のこなしから見てただの案内人では無いようだ、彼女をさりげなく警戒していると、私に跪き組織内でしか伝わらない挨拶をした。
「初めまして、有栖川支部長！
私、Janne3の下部組織、Maiden5の梓カイナと申します、お会いできて光栄です！」
「ぶっ」
「ああ、君か、メイデンの」
隣で不動が吹き出した、Janne3の重要度を理解したらしく、目の前で引くくらいの目線を私に投げかけていた。
日本人の様だ、無事そうで何よりだよと言うと、彼女は心底嬉しそうに私の手を抱えて握手をした、微笑むと、また嬉しそうに笑う。
「はい、はい、有栖川支部長のお陰で殺されずに済みました！」
「ハンスは役に立ったか？
あんなのでも優秀だから」
「ええ！あんなのでも手腕は見事なものでした！」
「あんなのって……」
と、奥から微妙な顔をしたハンスがやってきた、どうやら彼女の方が同伴していたようだ。
嬉しくない言葉に微妙な表情を見せるが、一応褒められているので照れくさそうな顔をしている。
「あ、Mr.エザキが長官を連れてる、もう直ぐにでも来るだろうさ」
「そうか、分かった」
そこから愛媛県内で敵対組織から襲撃を受けていた件について話をした。
不動に話がダダ漏れだが、彼自身影山から聞いていたようなので、知られてもいい範囲内で話をしているのでさして問題は無い。
深夜2時を回り始めた頃、ようやく長官が来ると、私たちはまた例の挨拶をし始める、それを見て彼は満足そうに私を見た。
「此度の件、ご苦労であった」
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作者名：久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時：2020年9月17日 21時
