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長々と説教を聞き、鞄を渡された、ハンスはこの後後始末があるのでここでお別れだ。
何やらハンスが不動と話していたので疑問に思っていたが、直ぐに終わってしまったので対して重要なことでもないのだろうと何も見なかったことにした。
「鬼瓦刑事、お久しぶりです……」
「Aちゃん……あー、ここに鏡は居ない、県警には居ると思うが……。
とりあえず後部座席乗るか、そこのやつと一緒に」
「ええ、助かります」
江崎さんは長官をお連れするのに移動手段が必要な為ここで一旦別行動だ、要は足役である。
「怪我、大丈夫か？」
「ええ、問題ありません、元々想定済みでしたので」
世間話をして、彼の運転するパトカーへと乗り込む、コートが血塗れなので、脱いだまま乗り込もうとすると不動が微妙な顔をしていた。
ここから県警までは少し時間がかかるらしいので、私は寝ることにした、さっきから貧血と疲労が凄くて体が重いのだ。
寝る前に鞄から抗不安薬や鉄剤を飲み込む。
「不動は寝ないのか」
「いや、あんなの見たら寝れねェよ」
ショッキング過ぎると感想を頂いたので肩を貸してくれと言うと膝を2回叩いた。
一言お礼を言って、も1つ追加で入眠剤を飲み下す、あー、効果が薄くなってきた……そろそろ使用を中断しないとな……。
「なあ、お前その量……」
流石に異常だと思ったのか、薬の量に目を見開いていた、私はいつも通り非常時の通常量しか飲んでいないので疑問に思わなかったのだ。
「……ああ、今飲んでるのが入眠剤だ。
さっきのが抗不安薬と鉄剤、抗うつ薬だな」
「普通に併用してっけど」
「組織が開発してるものだからな、問題は無いよ」
納得が行っていない様子で、彼は目を逸らした、鬼瓦刑事も何だか不安そうに私を見ていたので、いつものことだと一言言って終わらせた。
そのまま彼の膝を借りる、余程疲れていたのか、意識を失う様に眠ってしまった。
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作者名：久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時：2020年9月17日 21時
