学園アリス～パート2～ (ページ17)

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「それなら心配ないよ。Aの制御ブレスレットのことを知っているのは極一部。ほとんどの生徒には知られていないから、Aが見回るだけで予防にはなるよ。」

私の気持ちを察してか櫻野がフォローをいれる。

私は足手まといじゃない、必要だと言ってくれているようで素直に嬉しい。

「櫻野君」

静かに私たちの話を聞いていた静音ちゃんが手を挙げる。

「確かにAの見回りで予防はできるかもしれないわ。でも、もし何か起こった時に1人だと危険じゃないかしら？」

静音ちゃんの言う通りだ。
事故の予防を呼びかけることは私にもできる。
でも事故が起こってしまったら？

治癒のアリスも使えず、かと言ってテレポートですぐに昴の元に行くこともできない。テレパシーで事故が起こったことを伝えることもできない。

悔しいけど、私1人だと何もできないのだ。

「櫻野君とAはペアになって見回った方がいいわ。」

え…！？
静音ちゃん！！？

(これで堂々と櫻野君とデートできるわね。)

私にしか聞こえないような小声で静音ちゃんが話しかけてくる。

得意げにウインクまでしている。

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