お前ら私のチヤホヤ人生返しやがれ！！

45話 ページ47

『あら、何かお探しですの？千切さん』




洗濯物を抱えて廊下を歩いていたらキョロキョロと何かを探している千切と出会った

千切は私の口調に一瞬目を見開いたが何事も無かったように




「髪ゴム。もうすぐ試合だから結ぼうと思ってたらどっかに消えた。」



と言ってまた探し始めた





『もうっ！千切さんったらお転婆ね！私髪ゴム沢山持ってるから１つあげるわ』



わかる。髪ゴムってすぐ無くなるよね
私はポケットからゴムを１つ差し出した




「・・・あ、あぁ」




戸惑いながらも受け取ってくれた。
だがここで終わらせてしまったらきっとジュリエンヌが泣いてしまう。
もっとオシャな行動をしなければ！！




『そうだ！！千切さん良かったら私が髪を結びますわよ？
貴方のような美少年にとても似合うヘアアレンジを知っていますの。』




「別にいい『さあさあこちらに座って！！綺麗にアレンジして差し上げますわ！！』っておい！！」




そう言って千切を近くのベンチに座らせ髪を触り始める
しばらく抵抗していたが私の怪力には敵わないと判断したのか最後は大人しく髪を結ばせてくれていた。




『さぁ、出来ましたわよ！！どうです？綺麗でしょう？』




15分程でヘアアレンジが完成した。
千切に手鏡を渡しにっこり微笑む。




「・・・お前こんな特技があったんだな」




どうやら気に入ってくれたようだ。



『そんな、特技だなんて。自分のために、、では無くて
千切さんや蟻生さんの為に練習したんですもの。私なんてまだまだですわ。』



あっぶね！！思わず自分の為にめちゃくちゃ練習したことを暴露するとこだった！！！
いかんいかん！！素が出るとこだったわ！！



「ありがとうな、・・・言動キモいけど」




え？なんてー？？最後の言葉聞こえなかったなー？？
これ以上いたら怒りが爆発しそうなのでとんずらしよう




『では私はこれで失礼致しますわ！ご機嫌あそばせー！！！』







その後の試合にてーーー



「千切ー。なんかお前今日一段と可愛いく見えるわ」



「ほんとだー！！本物のお嬢様みたい〜！」



「そのアレンジ、実にオシャだ！！今度俺もしてみよう！」



「美少年というか美少女？っぽいよな」



「今のお前なら俺、余裕で付き合える！！」










「お前ら、オレは男だっつーの！！！」

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