オタク、祖国が大好き ページ4
普通に書庫の全ての本を読破し、医療知識を初めとする諸々の知識を得た私は、今度は武道に走った。親バカの父母は私のお強請りに二つ返事で了承し、居合、射的、騎射、空手などを習わせてくれた。
アメリカで習うのが難しいものもあったのでその為だけに日本に別荘まで作ってくれた。やりすぎじゃねえんか。引いたぞ流石に。
とはいえ環境が整ったのは喜ばしく、元々住んでいたのもあって日本に住めるというのは嬉しい事だった。私が日本を気に入ったことを知った両親は、そのまま私の日本移住を決めた。
だから本当に軽いんだわ。フッ軽にも程があるわ。不安になってきたよ私。いいのそれで。
さて、元々「顔にいい感じに傷作ろう！」という目的でやっていた武道であるが、その実私全くもって怪我をしなかったので、ただの武道極めた五歳児になってしまった。計算外である。
うーん、ままならんなあ。と思いながら、弓を引く。今日は弓道。父母共に凄腕の医者らしいので、資源は潤沢なのだとか。なんにせよそれを惜しむことなく私に注いでくれるのは大変にありがたい。あ、服とかはもう西松屋の安いのでいいよ。すぐデカくなるから私。
「桐！」
おっと、呼ばれた。既につがえていた二十三射目を射って、その声の方に向き直る。的は見ない。どうせど真ん中だ。
「お父さん、なに？」
声のした方──道場の入口付近。そこに、温和に笑う人がいる。黒い髪に黒い瞳、明らかに純日本人。私の父だ。……後ろに、知らない少年を連れている。
私はそちらに駆け寄って、父を見上げた。父は私の頭を撫でた。なんだかくすぐったい。前世じゃ、あんまり父に頭を撫でてもらった覚えがない。
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ももこ - めっちゃおもしろかったです！文才過ぎてガチ小説読んでるみたいでした！ (11月9日 18時) (
レス) @page20 id: 1bc8f0fbc1 (このIDを非表示/違反報告)
癒し系猫(プロフ) - 名前変換は出来ないのでしょうか? (5月29日 21時) (レス) @page1 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - あやめさん» ｵﾜﾜ〜〜〜〜ありがとうございます〜〜〜〜！！！！ (2020年12月12日 20時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！これからどうなるのか楽しみです！！！更新楽しみに待ってます！！！ (2020年12月12日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
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