こんにちは、やさしい世界ぱーとつー！【HUNTER×HUNTER】 (ページ5)

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蹴りあげろドレスページ5

シルバさんとキルアのあれこれは私シルバさんの横にいたでかくて怖めのわんちゃんと遊んでたから聞いてなかった。思いのほかなつっこくて夢中になってしまったのだ。

いつの間にか話は終わっていて、ゼノさんと同じようにシルバさんが「キルアを頼む」と言ってきた。話聞いてなかったけど慎重な顔で頷いておいた。

そしてまたキルアに手を引かれて部屋を出たのだが、キキョウさんとカルトくんが待ち伏せしていた。あれ、ということはつまりもうゴン達敷地内？ゼノさんさすがかよ。

「キル！無駄よ、三人は帰ったわ。独房に戻りなさい」

「いやだ。俺行くよ」

「キル！！」

キキョウさんがおこだ。彼女はキルアに向かって手を伸ばしたけれど、キルアの殺気で留まらされた。

おー、かっけー。私もいつかやろう。

「ああ、Aさん、貴方からもなんとか言ってちょうだい。まだ婚約者とはいえ、貴方もキルアの姉のようなものだもの」

「何度も申し上げてますけど私許可してませんからねそれ…
それに万が一婚約するとしても、私が嫁ぐのはイルミにであってゾルディック家にではないので。兄弟の云々に口を出す気はありません。キルアの人生はキルアが決めるものです」

私はにこり、と笑った。この屋敷に来てだいぶ表情筋が緩んだ気がする。タガが外れたからかな。

「まじで嫁ぐ気？」

「ハタチ過ぎるまでに貰い手がなければ考える」

「あっそう。じゃ、行こーぜ」

「えっ待って私まだドレス、おい待て！！！」

キルアは私の話を聞かなかった。やっぱりお前もゾル家の子だよ。人の話聞かないもんな。

部屋を出た時から繋がれたままの手をそのまま引っ張られて駆ける、翔ける。その足の早いことと言ったらまるで風か雷だ＿＿＿私はいつか彼が会得するであろう念を思い出していた。見たいなあ神速…

私はドレスが邪魔なのもあって転ばないように必死だったけれど、それも相まってなんだかお城から抜け出すお姫様みたいな気分になれた。その割にはあまりにも走るのが速いけど。

ていうかでもドレス邪魔だね！

「破りたいこのドレス！」

「やめろ着替えがねえだろ」

「だって邪魔にも程がある…」