こんにちは、やさしい世界ぱーとつー！【HUNTER×HUNTER】 (ページ24)

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突然のシリアスページ24

色々あったけど昨日はとりあえず豪華なベッドで寝ました。ふかふかお布団ありがたや。

今日はゴンの試合がある。

私は時計を見ながら髪を梳かした。朝の10時。ゴンの試合は午後3時からだから、あと5時間ある。

やだなあ、私あの試合嫌いなんだよなあ。なんかこう、悪い意味での可愛がりっていうか。

弱いものいじめはいけないよ。いじめるくらいなら殺そうよ。

…50人葬ったあたりから私の中の容赦がなくなっていってる気がする。

櫛を置く。寝間着のワイシャツ(メンズ)を脱ぎながら今日の服を考える。

会場でもゴンがひと目で分かるように…うーん、いるだけで目立つな私。

何にしようかな。考えを巡らせていると、ふと電話がかかってきた。画面を見ると「マミー」の文字。

あっ、そういえば試験終わってからまだ連絡してない。

私はいそいそと通話ボタンを押した。

「もしもしマミー？」

『やっほーA。元気にしてるわね』

「勿論。どうしたの？」

本題を聞いてみれば、母は電話向こうで『ちょっとね』と呟いて、一拍置いてまた話だした。

『そろそろ本格的に年を使い出す頃だと思って。ハンター試験受かったんでしょう？』

「うん。…私の念に何かあるの？」

『ええ。貴方、…やっぱりまだ、思い出していないのね』

思い出して、無い？

きん、と耳鳴りがした。最初はくぐもって響くようだったその音が、最近は鋭さと鮮やかさを増している。私は顔を顰めて耳鳴りをやり過ごそうとした。

響く。響く。響く＿＿＿＿まるで何かを訴えかけるかのように。

『疑問に思わなかったの？貴方の念系統が、どうして「二つもあるのか」って』

何故？ああ、言われて、みれば。

おかしい。

通常、人が持てる純粋な念系統はひとつのみ。放出系なら放出系、特質系なら特質系が純度100％。

なのに私は「二つが二つとも100％」だ。これは…何故？

《教えてあげましょうか》

声が、聞こえた気がした。

私は振り向く。気配を探る。誰もいない。誰だ、でも、いるんだろう。

声は笑う。やっぱり聞こえる。頭がおかしくなったかと思ったがそうじゃない。

《簡単よ。あたしが、「あたし達」が、あんたにオーラをあげたのよ》

オーラの譲渡？聞いたことがない、そんな話は。

携帯の向こう側で母が何か言っているが、脳内の声と会話している私はそれどころじゃなかった。

声はまた笑って続けた。《あんたと漸く話せるのが嬉しいわ》と。