借りてきた猫が思いの外懐いてきた気分 ページ9
「Aはさ、なんでハンターになりたいの？」
どうもお馴染み私がお送りする脳内実況中継のお時間です。
かれこれ三十分近く経っておりますが、キルア少年は何を思ったのか私に質問攻めをしてきます。
今まで＿＿全部は覚えてないけれど＿＿「好きなものは」とか「どこから来たのか」とか色んなことを根掘り葉掘り聞かれています。どういうことなの。
閑話休題。
キルアの質問の意図は果たして私には読めなかったのだが、そう言われてみればちゃんとした理由はないのだ。いや、「推しに会いたい」という至極不純な動機ならあるのだけれど＿＿そんなことを
何故か。私は「そうだなあ」とだけ言って、今一度考えた。
脳内を巡るのは少し薄れたセピアの記憶。黒枠の中の白黒の彼ら。或いは液晶の奥の鮮やかな彼ら。
彼らの道は誰のものであっても平坦ではなくて。
私は…そうだ、私は。
思いついたそれ…決して虚偽ではなく、本心からのそれを、でも、未来など知らない彼には決して悟られないように。
刻むように、小さく呟く、
「＿＿皆…助けるためかな」
脳裏の記憶。ブランコの鎖。心臓を潰す呪いと、球体関節の脚に絡め取られた、胴のない、もう目を覚まさない銀の髪の頭。幽閉された
それらをすべて知っていて、なおかつ事前に防げるのは、私だけしかいないのだから。
キルアはやはりイマイチ意味がわからなかったのか、ピンとこない顔で首を軽く捻ってから、また「ふうん」と鼻で言った。
私はあわよくば君のことだって助けたいのだ。
「君も困ったら助けてあげよう」
「わっ、頭撫でんな！子供扱いするなよ、」
「んー？私は相手が大人でも頭撫でるよ」
「そういう問題じゃない！」
不満そうに…いや、この場合は照れ臭そうに、か。キルア少年は眉を顰めて拗ねたように言った。駄目だ、あまりにも可愛すぎた。
耐えきれず笑えば背後から謎の殺意。流し目で伺うと針だらけの怖い人。私はぞくりとした。
背後に気をつけろ、と言われているように感じて、ちくちく刺さる殺意を払う。
「彼」も推しなんだけどなあ、なんて脳裏で思いながら＿＿＿私は少年とともに受付終了のブザーを聞いた。
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にゃこ(プロフ) - 私の心境をしっかり代弁してくれる最高の夢主ですありがとうございます！！クラピカは天使ですね(吐血)更新楽しみに待ってます！ (2017年10月11日 17時) (
レス) id: 96f522b5ba (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 神崎舞さん» あー、本当ですね…！うっかりでした、ご指摘ありがとうございます！修正しておきました！ (2017年9月24日 11時) (レス) id: d90f3d4a31 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 『第七試合長くないかな』の話で、最後のキルアのセリフの主人公の名前固定になってませんか？ (2017年9月24日 10時) (レス) id: 348d6ee4b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - ふわさん» 一日一回更新するように心がけております！よじ試験無事終わりました！キルアももうちょい出張らせますね！ありがとうございますがんばります！ (2017年9月22日 23時) (レス) id: d90f3d4a31 (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 更新多いから嬉しいです！よじ試験終わりますね！（よじ試験だったっけ）お疲れ様です！キルア（ショタ）にすごく癒されたいです･･･。がんばってください！これからも応援しています！ (2017年9月22日 23時) (レス) id: 79dd4d3ff6 (このIDを非表示/違反報告)
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