暗い話はやめないか ページ45
キルアの「普通でありたい」という望みは切実だった。
「無理だね。お前に友達なんて出来っこないよ。
お前は人というものを殺せるか殺せないかでしか判断出来ない。そう教えこまれたからね。今のお前にはゴンが眩しすぎて、測りきれないでいるだけだ。友達になりたい訳じゃない」
けれど、イルミはそれを全否定してきた。このブラコンめ!私は段々暇になってきて、未だ脅えているフリをしながらクラピカにしがみつく遊びを始めた。表情筋を鍛えているからできることだ。あっクラピカ割とがっしりしてるね。
イルミが一瞬すっごい顔でこっち見てきたけど何も見なかったことにしておいた。脅えてるフリしてるからね!そんな顔されたら余計脅えるよ普通なら。私はそうでもないけど。
けれどイルミはすぐにキルアに向き直った。切り替えが早いねそんなところも好きだぜ。あっでも、キルアをいじめるイルミはそんなに好きじゃない。
「彼の側にいればいつかお前は彼を殺したくなるよ。殺せるか殺せないか試したくなる。なぜならお前は、根っからの人殺しだから」
さっきから私の名前出てこないのは何でだろ、簡単に死なないからかな。
すっかり集中力が切れてぼんやり考えていると、横でレオリオがキレた。あっ私にキレたわけじゃなくて、イルミにキレた。
「キルア!お前の兄貴かなんか知らねーが言わせてもらうぜ!そいつはバカ野郎でクソ野郎だ聞く耳持つな!」
「バカとクソはちょっと反論したい!」
「後にしてくれA!
いつもの調子でさっさとぶっ飛ばして合格しちまえ!ゴンとAと友達になりたいだと?寝惚けんな!とっくにお前ら友達同士だろうがよ!」
後にしてくれと言われたので心の中で言います。イルミはバカでもクソでもないんだよ!!!!
私どっちの味方なんだろうね。いや多分キルアだけどね。
「少なくともゴンはそう思ってるはずだぜ!」
「勿論私もね。ところで、その論理で行くとイルミも友達じゃないってことになるけど、やだよ私。そんなの寂しいじゃん」
「…え?」
イルミ、その「え?」はどっちに言ったの?なんか曖昧だね君。
・
___結局。ゴンを殺すとかなんとか色々暗い会話が続いたけれど、結局キルアが「まいった」と言って試合は終わった。
そんで原作通りボドロさんはイラついてるキルアに殺された。助けなくてごめんね。
そしてキルアはそのまま会場を出ていってしまった。
その背中は小さく、寂しく見えた。
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にゃこ(プロフ) - 私の心境をしっかり代弁してくれる最高の夢主ですありがとうございます!!クラピカは天使ですね(吐血)更新楽しみに待ってます! (2017年10月11日 17時) (レス) id: 96f522b5ba (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 神崎舞さん» あー、本当ですね…!うっかりでした、ご指摘ありがとうございます!修正しておきました! (2017年9月24日 11時) (レス) id: d90f3d4a31 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 『第七試合長くないかな』の話で、最後のキルアのセリフの主人公の名前固定になってませんか? (2017年9月24日 10時) (レス) id: 348d6ee4b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - ふわさん» 一日一回更新するように心がけております!よじ試験無事終わりました!キルアももうちょい出張らせますね!ありがとうございますがんばります! (2017年9月22日 23時) (レス) id: d90f3d4a31 (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 更新多いから嬉しいです!よじ試験終わりますね!(よじ試験だったっけ)お疲れ様です!キルア(ショタ)にすごく癒されたいです・・・。がんばってください!これからも応援しています! (2017年9月22日 23時) (レス) id: 79dd4d3ff6 (このIDを非表示/違反報告)
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