銀盤にて踊るは蝶の如し【ユーリ!!! on ICE】

外つ国 ページ3

「ヴィクトルーーー…何で私日本にいるのー？」

「え？君と来たら楽しそうだったから」

「そういうのロリコンにならない？」

「何だいそれ」



天然のヴィクトルに何言っても無駄である。


脳内お花畑さんめ…


なんやかんやの大会に優勝したぜイェーイ、と思ったらこれだ。


全くヴィクトルという奴は勝手である。


ヴィクトル。彼とは確か…十年くらい前に知り合った。

父さんが「友人のとこのお弟子さん(はあと)」って言って連れてきた。

そういえばうちの親父は少しカマ入ってる。


ぶっちゃけ当時はふーんあっそ宜しく、って感じだったが、よくよく調べると凄いやつだったらしい。


私馴れ馴れし過ぎィ！と思うが、まあ私もそこそこのキャリア持ってるのでモーマンタイというやつだ。多分。


却説そのヴィクトルに連れられて、私は何故か日本に来ていた。


はせつ？だっけ？って所。


ヴィクトル曰く「日本のユーリに会いたい！」とのこと。


日本のユーリ…ああ、確かジュニアの方に居たな、ロシアの方のユーリって可愛い子が。


私あの子がいるらしい時上手いことリンクに行けないから会ったことないんだよね。


ヴィクトルと同門らしいけど。連れて来てくれりゃいいのに。ちょっと会ってみたいし。


…おっと話が逸れた。



「で？そのジャポネーゼのユーリは何処に居るの？」

「ゆーとぴあかつき、だって」

「Utopia？わあ、素敵な名前だねえ」



ユートピア。即ち理想郷。


まああくまでも店の名前であるのだから期待はしない。

エデンとかいう店があっても、天国という訳じゃないのだ。


それと一緒。


あ、でもお風呂入ると天国行った気になるよね。


日本人の発明って凄い。



「そのユーリ？って子？上手いの？」

「俺のコピーを踊ってたんだ。
調べたら出てくるんじゃない？」

「おお、君のコピーか。凄いな。
じゃあ何かな、ヴィクトルのファンの人？」

「この間の大会で凄い目逸らされた」

「そりゃ君と目合えば初対面は皆そうだよ」

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