痛いもんは痛い ページ9
「…探偵社の皆さんパワフル過ぎません…?アメイジングでサプライズだよAちゃんは…」
「うん、語彙力がおかしな事になってるよ」
美人の人。与謝野女医と云うらしい彼女に小一時間程度挽肉にされて、僕はもうへとへとである。
抑も休暇を楽しむはずだったのにどうしてこうなったの…?
やつがれのせいか…
「畜生あのやつがれめ…今度会ったら問答無用で死んでも風呂に突っ込んでやる…しかも林檎の香りの入浴剤入れてやる…」
「わああの人の嫌いなものオンパレードだね」
さてさて。
美少女ナオミちゃんにお茶を入れてもらい、尋問(?)を受けることになった。わあお。
いや、まあ、僕そんなおっきい情報持ってないけどね。
「なんで芥川に小間切れにされた?」
「敦君庇って謀反したから」
「何故庇った?」
「好みだったから?」
「…ポートマフィア内での役割は」
「一応幹部補佐になるのかなー。あ、上司のことについては死んでも口割らないからね」
「何故あの場に?」
「あ、この紅茶美味しい。…あれはねえ、非番だろっつってやつがれに小脇に抱えられて連れてかれたから」
阿呆らしくなってきたのか国木田君はこめかみを抑えた。
無駄だよ国木田君、だって私、阿呆の子だからネ!
「あ、こんな時間だ。そろそろ帰らないと中原さんが怒るなあ…」
「なかはらさん?」
「ああうん…保護者?かな?まあいいや、一寸電話しますね」
携帯端末を指先で操り、その人の名前に触れる。
耳に当てるとワンコールもしないうちに繋がった。
「あ、もしも___」
「Aっ!!手前、今何処にいやがる!」
「っあ゛ー!辞めて下さいよ大声出すの!電話なんですよ!?耳痛い!」
「知るか!手前も五月蝿えわ!それより手前何処だって聞いてんだろうが!」
やたら過保護な中原さんに言い返そうとすると、太宰さんが軽やかに携帯を奪った。
な、何をするだァーッ!!とでも言いたげな目で見ると、素敵なスマイルを返されて何も言えなくなってしまった。狡い。
然しこのままでは会話が聞こえないので、太宰さんが耳に当てている携帯に耳を近づける。
「もしもし中也?Aちゃんは私が預かってるよ。沢山甘えてくれて嬉しい限りだ」
「手前ッ…太宰か!」
「ああ、喋らないでよ。耳が痛い。
まあでも、安心していいよ。私が彼女を守るから」
太宰さんは一方的にそういって電話を切った。
…あっこれ、僕今日帰れない。
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まってぃー(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください!あと、組合(ギルド)の表記が組織に…意図したものならすみません汗 (2017年1月10日 0時) (レス) id: 775a5dacc5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - Qちゃんいいこと言いますね・・・ホロり。 (2016年8月27日 16時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
Sakura(プロフ) - うわ、何この姉弟。天使かよ。ちょっとお二人さん、私の家で暮らしませんか?首ちょんぱから守りますよ(( (2016年8月27日 14時) (レス) id: 0b979c2bbd (このIDを非表示/違反報告)
壊れかけの3DS - あーもう、夢主ちゃんの「畜生」が忘れられない。かわいい。 (2016年8月27日 13時) (レス) id: bc0d170022 (このIDを非表示/違反報告)
伽(プロフ) - いつも楽しみにしてます。アホの子面白いですね!是非ともフェージャのオチの作品も見てみたいです(*´-`) (2016年8月24日 20時) (レス) id: bb5246889a (このIDを非表示/違反報告)
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