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75話 ページ4

芥「太宰さん!」

芥川が太宰さんが居た場所に向かって悲痛な声で叫んだ。
その後すぐに歪みに攻撃を開始する。怒りで周りが見えていない。油断すると此方も巻き添えをくらいそうだ。
攻撃をする隙を与えないように黒獣が凄い勢いで食らいつく。
すると太宰さんの元相棒の人が

中「Aさん!」

太宰さんのいる方向に女の人の名前を叫びながら走っていった。
虎の耳で太宰さんのいる方向を聞いてみると僕の事を助けてくれた富受さんの声はなく女の人の声が聞こえた。その声は慈愛に満ちていて太宰さんと元相棒さんに優しく声をかけていた。
匂いは同じなので富受さんと同一人物なのだろう。ということは変装の異能力者かと芥川の攻撃を避けつつ状況を判断していると

太「姉さん…」

とんでもない爆弾発言に声をあげてしまった。

敦「は!?富受さんは太宰さんのお姉さん!?」

芥「何だと!?それは本当か人虎!」

ぐるんと首を此方に向けた芥川は太宰さん達の方向を見て太宰さんの無事を確認したのちに富受さんを確認している。

芥「なるほど、太宰さんの姉上ならあの時のことも…」

ぶつぶつと何かを呟いて納得していた。
不思議に思っていると歪みの攻撃が太宰さん達の方向に向いた。
虎化して此方に意識を向かせる。太宰さん達の再会を邪魔させるわけにはいかない。
歪みに飛び掛かると後方から黒獣が飛んできた。
歪みの攻撃の一撃一撃が鉛のように重い。
肩で息をしながら歪みを見上げると、強烈な光を放ち、激しく弾けとんだ。耳をつんざくような轟音が連続し、そこかしこで爆炎が巻き起こった。
大岩が粉々に砕かれ瓦礫が消し炭に変わっていく。辛うじてのところで避けられたがもし避けられなかったらと思うと爆風の中ごくりと息を飲む。
気がつくと芥川の姿が見えない。
すると潰されるような強い痛みが腹部に走った。気がついた時にはすでに後方へと吹っ飛ばされている最中だった。
なすすべもなく地面に叩きつけられ、ぐふっと大量の血を吐き出した。立ち上がることもままならない。

敦たちは歪みの注意を己に引き付けるために限界以上の力を引き出して戦っていたのだ。
思ったよりダメージが大きく、目が霞んできた。

すると太宰さん達の方向から文字の羅列とまばゆい光が放たれる。

敦「何だ…?」

光が落ち着くとそこには体が純白の光で輝く女の人が立っていた。

76話→←感謝+雑談



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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます!ドキドキしてもらえるように頑張ります! (2019年4月4日 19時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也!!やばいですよもう!凄いです! (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい!ここからの展開が楽しみ! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年2月28日 16時

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