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55話 ページ33

組合との戦いが終わり平和な日常が取り戻されつつあった横浜に魔の手が忍び寄っていた。

武装探偵社では会議が始まっていた。

国「今回集まってもらったのはかつて問題となっていた無差別障害事件が再び起きている事についてだ。」

ホワイトボードの前で国木田君が資料を片手に司会を進行する。
恐る恐る敦が手を上げた。

敦「あのぉ…僕、その事件についてよく知らないんですが…」

国木田君が口を開く前に乱歩さんが口を開いた。

乱「今から8年前かな。刃物で老若男女問わず裏も表の人間も殺される事件が起きたんだよ。」

乱歩さんに続けて国木田君が資料を張り出した。

国「これが被害者の写真です。情報によると現場には褐色の肌の男が出現しているそうです。」

そこに映っていたのは一般人の青年だったもので無残な姿になっていた。

谷「酷いですね。」

谷崎は顔をしかめた。

福「特務科からの依頼だ。そうでなくとも善良な一般市民をこれ以上被害に会わせるわけにはいかぬ。」

社長の声に全員立ち上がり頷いた。

国「所で、太宰は何処だ?」

国木田君が手帳を握り締めて震えている。
敦君は顔を青くして

敦「其が朝から見かけていなくて…」

国「また川か!?」

国木田の勢いに敦は悲鳴を上げた。
すると乱歩さんが菓子を片手に

乱「既に動いているよ。」

国木田君を取り押さえている敦君と谷崎君は不思議そうな顔で振り替える。
国木田君なんて固まってしまった。

敦「え?」

国「彼奴がですか?」

信じられないという表情でギリギリと首を乱歩さんにむけて回す。

乱「それと今回はポートマフィアも動くだろうから気を付けなよ。」

乱歩さんは新しくお菓子の袋を開けて食べだした。

谷「ポートマフィアってそんな相手にまで手を出してるんですか…」

うんざりした顔で国木田君から離れる。
乱歩さんはボリボリと音を立て菓子を食べる。
乱歩さんは目を開けて

乱「警戒しなよ。今回は太宰の邪魔したら僕らまで消されるかも。」

太宰さんが其処迄本気ということに皆が驚いた。

敦「それほどの強敵何ですか?」

乱歩さんは金平糖を口に一つ放り込んで続けた。

乱「かつてポートマフィアの発展を支えた作戦参謀であり太宰と対等な知識を持っていた人間がいたんだ。」

いたという過去形が気にかかったが
太宰さんと対等な人がいたなんてと衝撃が走る。

乱「彼女の名前は太宰A。今回の敵に殺された太宰の姉。今回の敵は太宰の仇ってことだよ。」

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甘栗(プロフ) - クレハさん» 私の趣味丸出しです笑。そう言ってもらえて嬉しいです。頑張りますね! (2019年2月26日 15時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
クレハ - すごく面白いです!私の好みドンピシャです。更新待ってます。 (2019年2月25日 23時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 飛鳥さん» いえいえ!お役に立てて良かったです! (2019年2月23日 12時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - 甘栗さん» 教えてくださり、有難うございました! (2019年2月23日 9時) (レス) id: e183043180 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 真昼ノ夜さん» そう言ってもらえて嬉しいです!頑張ります!! (2019年2月22日 18時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年2月4日 19時

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