リラックスタイム*キョウヘイ ページ7
「アイツを見てると、あの時のトレーナーを思い出すよな」
「あの時のトレーナーさん…今頃、何をしているのかしら」
久しぶりに休暇をもらいイッシュ地方を訪れ、キョウヘイ君と再会して一緒に街を散策している所ヘ噂話が嫌でも耳に入ってしまう訳で。時折、盗み見るようにして隣の彼を見ていることから話の内容はキョウヘイ君のものだったと知るのに時間はかからなかった。
空を見上げれば、眩しくて目が開けられない程に照りつける太陽。色合いの美しく青空の広がる天気が私達の味方をしてくれるにもかかわらず、暗くて重い言葉の端々は不釣り合い。悪意はないとはいえ、言い知れようのない刺々しさが私の心の奥に突き刺さったような気がして、ズキリと痛む。
「(名前)、少しここから離れようか」
「うん…私もちょうど座れる場所を探していたし、そうする」
傍らにいるキョウヘイ君も、少し笑顔がぎこちなかった。噂話を聞いてしまった私の状態が良くないことを察して、少しでもゆっくり休ませてあげようと気を遣っているのだろう。ちらりと、彼の様子を窺うと眉間に皺を寄せ唇を強く引き締め表情が険しい。
どう声をかけて良いのか分からなくて、無言のまま別方向ヘ足を進めた。
二人で休める場所を探してから数分後。偶然、広い公園を見つけ入ってみると行き交う人々は少なくまばらだ。都会のように人々がタイレーツのごとく並んだり一斉に歩き出す姿を見るだけでも目眩がする。
少しのことで気分を悪くしてしまうなんて、シンオウチャンピオン失格だ。
自嘲しながら、ベンチに腰を下ろすと鞄から水筒を取り出す。
「(名前)、大丈夫だったか？」
しばらくして、キョウヘイ君は口を開いた。まだ怒っているのではないかと心配しつつ目線を水筒から彼の顔まで上げてみると、先程までの近寄りがたい表情はしていない。声色から察するに、私の状態を気にしていることが分かり思わず安堵のため息をつく。
「大丈夫だよ、公園の空気が好きだから」
「そう言えば、自然が好きだって言ってたよな」
「覚えててくれてたんだ」
以前、独り言のように呟いていた趣味を頭に入れていたとは心の奥がくすぐったくなると同時に照れくさい。
水筒のフタを開け、ひんやりと冷たいお茶を喉奥に流し込む。見えない何かが少しずつ消えていくように思えて居心地が良い。
「キョウヘイ君、自分を追い込み過ぎないで」
私は誰かの面影なんて気にしないから、と口添えしておいた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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革ベルト
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あずきいろ
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月城小春(プロフ) - これからも、応援よろしくお願いします。 (2023年1月15日 9時) (
レス) id: 1aa0ff1246 (このIDを非表示/違反報告)
月城小春(プロフ) - この場から、お知らせ致します。私、八雲御影はログインして月城小春に改名しました。私の作品を楽しみにして下さった方へ占ツクの機能の知識が至らぬことで迷惑をかけてしまうかもしれませんが、それでも楽しめる作品を作る気持ちはあります。 (2023年1月15日 9時) (レス) id: 1aa0ff1246 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - ゲームでインターネット使って交換してたら色違いのディアンシーが2体来て...一体持て余してずっとボックスだわ...ほんとどうしよ。 (2022年8月23日 3時) (レス) id: 2f872b552c (このIDを非表示/違反報告)
八雲御影 - 絢さん» 読了ありがとうございます！ゲームでもアニメでもルカリオカッコ良くて惚れますよね！「くわんぬ！」の鳴き声が可愛くて印象に残ってます（笑） (2022年8月15日 9時) (レス) id: 1aa0ff1246 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - ルカリオ...好き。私のパーティにもいる。すでにレベル100だけど。映画のルカリオもかっこよかったし... (2022年8月15日 8時) (レス) id: 2f872b552c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月城小春 | 作成日時：2022年3月21日 14時
