第廿参話_仮定 ページ28
「……泉は他に何か聞かなかったのか?」
藤田さんが真剣な顔で言う。
『何処にいるのかとか聞いてくださったみたいなんですけど、はぐらかされたと言っていました。遭遇したのもその一回だけらしくて』
「情報は他に何も無いのか」
『鏡花くんはお客様として何度か神楽坂に来てくださったので尋ねてみたんですけど……会えてないみたいで……』
徐々に気まずくなり私の声が小さくなる。
藤田さんも何かを考えているようで話す様子はなかった。長い沈黙が続く。
『……それに……その……』
「……?」
『鏡花くんが言うには……ナイルさんは人間でも物の怪でもない何か、だそうです』
「……どういうことだ」
眉間に寄せていた皺をさらに深くしてこちらを観た藤田さんは小さな声で呟く。
「詳しく話せ」
私は鏡花くんから聞いた話を藤田さんへと伝えた。
私の説明で藤田さんの眉間のシワが深くなった。
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小崎相良(プロフ) - 閃光のまりあんぬさん» コメントありがとうございます!不定期な更新ですみません(>_<)藤田さんカッコいいですよね!少し不器用な優しさにキュンときます(o´艸`) (2020年2月20日 9時) (レス) id: b334f4b37a (このIDを非表示/違反報告)
閃光のまりあんぬ - とっても面白いです!! 更新頑張ってください! 楽しみにしてます☆ ちなみに私は藤田さんファンです…! (2020年2月19日 23時) (レス) id: 68c769878e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小崎相良 | 作成日時:2019年8月13日 19時