第8話:人助け ページ10
個性を把握して数ヶ月経ったある日のことだった。道を歩いていた時2人の男に声を掛けられた。
「なぁなぁ!ちょっといいかい?!困ってんだよ!あんたの『個性』教えてくれないかい?」
『……どうされましたか?』
「いや、俺たちはリヤカーで米を運んでたんだがよぉ……タイヤが壊れちまって……。あと少しで着くのになぁ……俺の『個性』は蟻だがそれじゃあ持ち上がらねぇし……」
「あんたがパワー型の『個性』なら手伝ってもらえないかと思ってさァ」
『……すみません、力の『個性』ではないので』
彼らが望むのは持ち上げる力だから……力?
『増やす』個性では……あ。いけるかも
「そうかィ……悪かったな、引き止めちまって」
「聞いてくれてありが」
『あのっ!』
「んん?」
『お尋ねしたいことがあるのですが』
「俺らにわかることなら」
「なんだィ?」
『『個性』が『蟻』だと仰いましたが』
「あーそれね!蟻っぽいことならできる『個性』なんだ。土を掘りすすんだり、自分の体重の5倍までのものを持ち上げられるんだけどなぁ……俺の力だけじゃ上がんねぇのよ!多分これ300坩幣紊△襪爾А
『……5倍じゃ足りないということですね?』
「まァ、コイツじゃあなァ」
「うっせぇ!」
5倍で足りないならその持ち上げる力を『個性』で増やせばいい。
蟻1匹の力がダメなら2匹分の力をこの人が使えるようにすればいい。
そこで彼らに提案した。
『お力添え出来そうです』
「「あ?」」
『手、貸してください』
「俺かぁ?」
『そうです。蟻の『個性』を持つ方が望ましいです』
「ほらよ」
出された手の甲に小さく唇を落とす。
そして望んだ『(彼の蟻の力を2倍に……!)』と。
「おまっ?何してやがる?!」
『完了です。これで多分持ち上がります』
「持ち上がるって、リヤカーがァ?あんた、コイツになんかしたのかィ?」
『自分の『個性』で蟻の『個性』の力が2倍になるように促しました』
「おお!持ち上がったぞぉ!こいつはすげぇ!!」
『良かったです』
「アンタすごいなァ……どんな『個性』なんだィ?」
『『増やす』ですよ。一時的にですが蟻の『個性』は2倍くらいになってます。その間に頑張って運んでください。あと少しなんですよね』
「おゥ」
『お力になれて良かった。ではそろそろ失礼しますね』
「ありがとなぁ!」
「じゃーなァ!」
ただの散歩のつもりだったが、思わぬ人助けをした。
.
392人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小崎相良(プロフ) - 評価150票!皆様、ありがとうございます!嬉しさでにやにやしております(笑) (2019年7月12日 19時) (レス) id: be5de34a4a (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 瀷さん» コメントありがとうございます!頑張ります(´∀`*) (2019年6月1日 20時) (レス) id: fd7aceb583 (このIDを非表示/違反報告)
瀷 - 弔推しなんですけど、初登場が可愛いw頑張ってください! (2019年6月1日 19時) (レス) id: 3960a531d7 (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 充希さん» ありがとうございます!どの場面でしたか?訂正したいので、教えて頂けると嬉しいです (2019年3月13日 23時) (レス) id: 4835e70326 (このIDを非表示/違反報告)
充希 - オールマイトの一人称は僕ではなく、私です! (2019年3月9日 13時) (レス) id: 1c94acc086 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小崎相良 | 作成日時:2018年9月30日 14時