第10話:迷い ページ12
「馬鹿なこと考えてはいけないよ!」
『?!』
おばあさんが叫んだ。
「いま、自分があいつらの元にとか考えたでしょう?!みえましたよ!Aがあいつらの方に歩むところが!」
「Aや、わしらは成り行きで預かる事になったとはいえ、家族じゃよ……そんな悲しいことは考えないでおくれ」
『……でも、』
「……そこのじいさんとばあさん、1つ聞く。そいつを俺たちに渡す気は無いのか?」
「ないのぅ」
「えぇ!大切な家族ですからね」
出会ってからもう直ぐ一年になろうとしている。
おじいさんもおばあさんも家族だとそう言ってくれた。
もしかしたら、と思ってしまった。
望んでしまった。
もっと速く決断するべきだった。
相手の数と、おじいさんとおばあさんと自分の戦力差を考えるには未熟すぎた。
毎日のようにテレビで流れていたヒーロー達のニュース。
でもそれは都会の話。
テレビで見たようなヒーローはこの場には現れなくて。
もっと速く自分から離れると言えたらよかったけれど、迷ってしまった。
言えなかった。
それを見てしびれを切らしたのだろう。
ヒュオッと強い風が吹くと同時に
視界が、
目の前が、
おじいさんとおばあさんが、
赤に染まった。
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小崎相良(プロフ) - 評価150票!皆様、ありがとうございます!嬉しさでにやにやしております(笑) (2019年7月12日 19時) (レス) id: be5de34a4a (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 瀷さん» コメントありがとうございます!頑張ります(´∀`*) (2019年6月1日 20時) (レス) id: fd7aceb583 (このIDを非表示/違反報告)
瀷 - 弔推しなんですけど、初登場が可愛いw頑張ってください! (2019年6月1日 19時) (レス) id: 3960a531d7 (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 充希さん» ありがとうございます!どの場面でしたか?訂正したいので、教えて頂けると嬉しいです (2019年3月13日 23時) (レス) id: 4835e70326 (このIDを非表示/違反報告)
充希 - オールマイトの一人称は僕ではなく、私です! (2019年3月9日 13時) (レス) id: 1c94acc086 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小崎相良 | 作成日時:2018年9月30日 14時