血脈に刻まれ浮かぶ因縁と5 ページ14
………やっばさすがに過呼吸気味かも
フラフラする頭を押さえてヨロヨロと立ち上がり階下へ続くドアへ向かう。依然、心臓と息は早いままだ。いってぇ………。
――――ギ、ギギギィー…………バキンッ！！
あ、やっべ、
開かないことに焦って思いっきり捻ったらドアノブ取れちゃった。力込めすぎちった……こんな時に……！！
もともと錆びてボロボロだったこのドアノブは呆気なく取れてしまい残ったのはドアノブのついていないドアだけ。しかも開かねぇ。
ドアはただの壁と成してしまった。
屋上から飛び降りてどこかの部屋に入るってのも一瞬考えたけど、このフラつく体じゃたぶん静かには入れないしジンに早く見つかるだけになるかもしれない。
「うぐっ………！？」
『みぃー……(もう5階に来てる)』
エリーさんが心配そうにわたしの前をウロウロしながら気遣わしげに鳴いた。ちなみに匂いを嗅ぎ分ける能力は勿論わたしより猫であるエリーさんの方が上だ。
……つかなんでジンが近付けば近付くほど心臓が早くなんの！？訳分からん！！つか冷や汗も余計にひどいし！！背中きもちわっっっる！！
さてはあいつも呪い系のチート持ってやがんな？なんて訝しみながら覚悟を決める。一つ案が思い浮かんだ。これが成功すれば間違いなくヤベェ奴認定されるけどね！！
――ドッッッ！！！………ガシャーン！！！パリィィィィイン！！
ドアを思いっきり蹴ってこじ開けた。
ドアを蹴ると、ドアは重々しい音を響かせて、壁から外れ飛んでいく。その数瞬後、踊り場にぶっ飛んだドアは凄まじい音を上げた。一部崩壊してしまった。
………踊り場の窓も割れるのは流石に考えてなかったわ。
するとジンにも音が聞こえたのか息を潜めるように気配を殺して屋上へとまっすぐ向かって来ている。
『なあん(もう7階)』
そんなことして良かったの？というような目線を投げかけてくるエリーさんに、冷や汗が溢れるのを無視しながらニコッと笑顔を作った。これで良いんだよエリーさん！
『にゃおん(8階にいる。屋上への階段に向かってるわ)』
いよいよ頭がフワフワしてきた。まともな判断できなさそうなんだけど。いやこれ絶対また黒歴史増えるやつだって！！
これまでの黒歴史を思い出して、うっ頭が……！とかやってるわたしを置いて事態はさらに進んでいく。
『にぃー……(階段上がってきた……！)』
現実って非情だよね。知ってたけどね！！
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あいな(プロフ) - 彩さん» 嬉しいですぅ！！ありがとうございます！！ (2020年9月4日 11時) (
レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！！次の第4話から松田さんが出てきます！ (2020年9月4日 11時) (レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 初めまして！このシリーズ大好きです(o^^o)更新楽しみにしてます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: bdfba8aa51 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください。楽しみにしてます！(推し(松田さん)達がはやく出てきて助かって欲しいですね！) (2020年7月31日 14時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいな | 作成日時：2020年7月13日 3時
