大悪党になるしかない【名探偵コナン】【救済】

まさか君は……！？ ページ5

もうとっくに飛行機は着いていたから通路を挟んで隣にいる美香おばちゃんとやすみつ兄ちゃんと一緒に降りる。




「いやあっつ！？」




ただ今5月25日。日本はイギリスよりも結構暑かった(半泣き)



あ、ちなみにわたし達は6月4日生まれ。




そう暑がっているうちに記憶にある豪邸まで来た。ん？記憶にあるってことはさてはここは両親と住んでた家なんじゃ……？



と思ってこっそり隣を伺うと半泣きだった……そりゃ辛いよね。わたし達まだまだ甘えたさんな4歳だもんね。てか家まじででかいな……。




突然今まで握っていた手を離された。




これはやすみつ兄ちゃんの「1人にしてほしい」っていうサインだ。



やすみつ兄ちゃんはわたしのいる前では絶対泣かない。いや泣けないのかな？お兄ちゃんしてくれてるもんね。ならわたしがすることは――




「ちょっと近くの公園に行ってくるね！！」




やすみつ兄ちゃんに気兼ねなく泣いてもらおう。カツラは暑いから脱ぎ捨てた。ばれてないしセーフ！



記憶にある通りに道を進む。



やすみつ兄ちゃんは外で遊ぶよりも、中で本を読んだりするのが好きみたいで、記憶にあるわたしも一人で公園に来ていたことがあるっぽい。


まあ前世はひとりっ子だったから一人遊びは余裕だったりする。



……ってあれ？信号赤なのに、あのトラック走ってるよ。てかスピードはっや……危なくない？ってえッ！？人！？その横断歩道渡っちゃうの！？




トラックに気付いてないの！？危ないよ！！？ちゃんと右左確認しよう？？！！？




誰かを追いかけて横断歩道を渡ろうとしていた人の腕を引っ張って、その人の前に進むための力を横にずらす。



考えていた通りに、その人は横にずざざっとコケた。あ、あれれ！？こここの人はもしかして佐藤正義さんじゃあ……！！




「大丈夫ですか！？」




……おい口ぃぃい！！体が思った通りに動いてくれたんだから口も動けよ！？そこは「ごめんなさいおじさん！」って言ってトンズラすれば良いのに……！！




「あ、ああ。大丈夫だ。助けてくれてありがとうな」



「いえいえ！さよなら！」




逃げるが勝ちに尽きる。


そこから走りに走って公園に着いた。しんど。



そんなこんなで公園に来たわけだが――




「グスッ……えっぐ……うぐっ……」





―――あれれ！？！？わたし、あなたを見たことあるよ！？！？

まさか君は……！？2→←天使(兄)降臨3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す