大悪党になるしかない【名探偵コナン】【救済】

なりたいもの ページ33

さて、ベッドの中。なりたいものを決める時間である。もうわたしは決めてある。去年とは違うのだ。大きな進歩だと思う。




「その顔は、もうちゃんと決まってるんだね。」



「顔で分かるなんてすごいね」



「表情に出てるからね。」




そ、そんなに表情に出てる？ほっぺを伸ばしたりしてみたけど、結局よく分からない。気になってムニムニと触っていると




「ぷっ変な顔」



「あ！笑ったなぁ！！そんなやすみつ兄ちゃんには〜……こしょこしょだー！！」



「うわ！やめなよ！ほら、なりたいもの言い合うよ！？」



「お兄ちゃんからいいよ！」



「そう？僕は警察官になりたいんだ。」



「わたしは悪党！！」



「」



「そんな可哀想なものを見る目で見ないでよ！」



「」



「やめてよ！」



完全にカミングアウトするタイミングをミスったやつだわこれ！！


でも本気で悪党になるのわたし！！それしかやり方が分からないの！！全員の命を救うやり方が。もっと頭がよかったらきっともっと良い方法を思いつくんだろうけど。



わたしは反対に寝返をうち、ふて寝した。決して後に黒歴史となりそうな言葉に恥ずかしくなったわけではない。ないったらないのだ。

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