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Side:ヒロ ページ21

公園にいるであろうゼロのところに行く。昨日は日直の仕事のせいで、公園には行けなかった。今日も委員会があったけど、さっさと終わらせた。



――というのも、今日のゼロはどこかおかしかったから。



なにもないところを見つめたと思ったら顔を赤くしたり、自分の膝に貼られた少し大きな絆創膏を見て笑ったり。


昨日公園で何かあったのかと聞いたら嬉しそうな顔をする。


あんなゼロ、今まで見たことがない。


なんて考えながら公園に向かうと、いつもゼロの頭の色のことでからかっている子たちが前から歩いてきた。


その時のいじめっ子たちの様子になんて構っている暇はなかった。またゼロを、親友を傷つけられたのかって思うと居ても立っても居られなくて、自然と足が速く回転しだす。


ゼロは強い。けど、傷つかない訳じゃない。




――ゼロはまた、怪我をして泣いているのか。




所在なさげに泣いている親友の姿が頭にちらつく。




――はやく、ゼロの、ところへ




――ゼロが、泣いてる、かも




やっと公園に着く。




「――――おいゼロ!!大丈夫か!!」




公園に転がりこんで、ゼロの方を向く。そこには、顔を赤らめたゼロと驚いた表情の、眼帯をつけた小さな女の子がいた。ゼロにその女の子のことを聴くと、ゼロはまだ名前も知らないという。


そしてAと名乗った女の子にいきなりゼロと呼んで良いと言った。こんな態度のゼロは今まで見たことない。


さらに驚いたのは、その子がゼロの傷を手当してくれたことだ。


さっきからどこか遠いところを見ている少女を不思議に思いつつ挨拶をすると、さらに遠いところを見つめるかのような目でこちらを見てきた。でも、ゼロの言葉ですぐに満面の笑みになった。


その瞬間、時間が止まったかのように思えた。




――花が咲いたような、その笑顔を、もっと見ていたい、と思った。




――どうやったら笑ってくれるのか気になった。




――見ず知らずの人にまで優しいその子のことを、もっと、知りたくなった。




――そして、彼女を笑顔にしたのが、自分じゃないことが、嫌だった。




差し出された手を握る。少し温かく、一回りほど小さいその手が可愛くて。




そこから、気付けばゼロとAと3人で遊んでいた。Aは、よく笑う女の子で、もっと、もっと……?なんだろう。Aを見ていると、胸を締め付けられるような、温かい気持ちになる。




――きっとゼロも同じ気持ちなんだろう。

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あいな(プロフ) - mineさん» じゃあ誕生日もう直ぐなんですね!!少し早いですがおめでとうございます!! (2020年6月1日 3時) (レス) id: 81b2bfa228 (このIDを非表示/違反報告)
mine(プロフ) - マジかw夢主と誕生日一緒www嬉しい♪そして、すごい面白かったです!! (2020年5月31日 22時) (レス) id: bb35a2bcb5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - すごく面白かったです!これからどうなるのか気になります! (2020年5月16日 12時) (レス) id: 92677f67cc (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!!励みになります!ぜひまた読んでくださいね! (2020年5月13日 19時) (レス) id: 5303af059d (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 面白くて一気に読んでしまいました!笑 更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月13日 16時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あいな | 作成日時:2020年5月10日 1時

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