大悪党になるしかない【名探偵コナン】【救済】

天使(兄)降臨2 ページ3

そんな会話をしていたのが4歳になりたての頃。今は5歳になる二週間前だ。


誕生日にどうしても日本に行きたくなって親戚に駄々をこね続けた結果、黒いカツラと左目に眼帯をつけるなら一旦帰るという言質を取った。やったね！



左目に眼帯をつける理由は簡単。左目がめちゃめちゃ目立つから。



あのあと図書館から出て、記憶にある分を省けば初めてリビングに行った。なんとあの広い図書館は家の一部だった。


どんだけ金持ちなの……これが経済格差……！！なんて思いながらやすみつお兄ちゃんとリビングに続く廊下を、のそのそと歩いていると、鏡があった。




――あれ？そういえば自分の容姿知らなくない？？




そう思うと気になりだして鏡を覗いて見た。



何 こ の 美 少 女



肩より少し下まで伸びた、やすみつお兄ちゃんと同じ輝くようなプラチナブロンド。何より特徴的なのは、左目。右目はやすみつお兄ちゃんと同じ青い瞳だったけど、左目は金色で、光が入る度に輝きが増したりする。



これが転生特典！？すごい綺麗……。

つか変顔しても可愛いってなんだ！！変顔しても笑いが起きそうにないとか地獄でしかないだろ！！



変顔しても笑ってもらえないとかドスベリした人みたいじゃん…………えっそれはまじで嫌なんですけど…………





なんて思いながら変顔をしていると、ご飯の時間に遅れるよってやすみつお兄ちゃんが手を引いてくれる。なんかもうお母さんでいい気がしてきた。怒られるから言わないけどね！！





まあ、そんな訳で眼帯をつけることになった。




「Aちゃんおいで〜」



「はーい！」




そしてこのほんわかしたお姉さんがわたし達の叔母にあたる美香さん。超優しくて料理が上手だから教えてもらってるけど、教え方もうまいんだよこの人。



前髪をあげて眼帯をつけてもらう。



普段つけないから違和感しかないけど目立つよりましか、うん。……逆に目立ったりしない？？よね？？


なんて考えてたらいつの間にかカツラをかぶせてもらってたみたい。もうママンって呼んで良いよね！！呼びたい！！


なんて美香さんを見つめていたわたしを、同じくカツラを被せてもらったやすみつお兄ちゃんが変な生き物を見る目で見ていたなんて知らない。知らないったら知らないのだ。

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