大悪党になるしかない【名探偵コナン】【救済】

美人に声かけられた！？2 ページ13

「……そんなところで何をしているの」




おもむろに窓のふちに手を伸ばした瞬間冷たい声が響き渡った。




「こんばんは。お姉さん誰？」




一度に容量オーバーの恐怖と驚きをうけて、わたしはただ硬直しながら質問を質問で返すことしかできなかった。


取り乱さなかっただけ褒めて欲しい。


さっと振り向いて、声の主を見る。月にきらめく淡い金髪。メガネに阻まれても分かる綺麗な翡翠色の瞳。


なんっっっだ！？この美人！？声かけてくれてありがとう！？




「私は宮野エレーナよ。それよりどうしてこんなところにいるの？もう0時を過ぎてるのよ？」



「お外の空気を吸いたかったの！」




渾身の演技力(大根)でなんとか誤魔化せた……かな？
良い人そうでよかった。てかちゃんと名乗ってくれる人多いよね。いや、わたしが聞いたんだけどね？


それより今、「宮野」って言った？言ったよね？ねぇ？？もしこの人が宮野志保と宮野明美のお母さんならまだ研究所に行ってないってことなのか……？




「怖い顔してどうしたの？」




え、めっちゃ心配してくれるじゃんクールとか行った人誰よ
……いや、ふざけてる場合じゃなくって……ゼロとヒロは今10歳って言ってた。


工藤新一がコナンくんになった時、宮野志保は18歳で、ゼロとヒロは29歳ってことは……？今から1年後に宮野志保が誕生し、その後すぐに亡くなるってことか。


なら、子供さんは今明美さん1人ってことでいいかな？確かめてみるか




「お姉さん、お姉さんって結婚してるのー？？」




子供の無邪気キラキラ目線で聞いてみる。だいたいの大人はこれに弱かったりする。いや、弱くないと困る。




「してるわよ？」




やっぱり弱かった！……こんな質問してマセガキとか思われてるんだろうな……まあとりあえずもっと話を聞こう




「子供はー？？わたし、お母さんになったら子供2人欲しいの！！」




自分の情報(？)を混ぜつつ相手の情報を聞き出す有名な手段だけど、子供の姿だしそこまで警戒されることはないはず。


わたしは依然としてキラキラした眼差しを彼女に向ける。エレーナさんはわたしの瞳をじっっと見ている……って、ああ！！眼帯つけてない……！！でも聞いて来ない。なんで……？




「2人いるわよ」




クスクス笑いながら答える彼女に唖然とする。え、ふ、2人？情報に頭が追いつかない。ならなぜ彼女は今ここに？？黒の組織に入るのを辞めたってこと……？それなら嬉しいんだけど……。

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