大悪党になるしかない【名探偵コナン】【救済】

嫌な予感は当たりやすい3 ページ11

降谷零……いや、ゼロと仲良くなっちゃったよどうしよう。冷や汗が背中を伝う。ニコニコしているゼロと、警戒している諸伏 景光くん。


そうだよ！その反応が正しいんだよ！！もっと危機感を持ちなよゼロ！！！(現実逃避)




「……ぼくは諸伏 景光。よろしくね」




あ、名乗ってくれるんですか礼儀正しいですね(現実逃避)



……こんなにも焦ってしまっている理由は分かっている。いくら元は漫画の世界とはいえ、もうここはどう転ぶか分からない現実の世界だ。


怪我したらやっぱり痛いし当然人は蘇ったりもしない。仲良くなればなるほど、その人と永遠に会えなくなることが辛くなる。だから、仲良くなっていいのか――――




「ヒロもAちゃんも優しいからきっと仲良くなれるさ！！」




ゼロくぅぅぅぅうううん？？そんなに破滅フラグを乱立したいか！！そうか！！ならわたしもフラグ乱立させようじゃないか！？！？！？そして破滅をゲットだぜ！！！！ピッピ○チュ〜！！




「よろしくね！！ひろみつくん！！」




もう回避を諦めたわたしはそれはもう満面の笑みで右手差し出した




「あ、ああ。よろしくな！」




釣られて笑いながら謎の幼女に握手してくれたひろみつくん心広すぎない！？ところでゼロ、その左手はなに？？握手するの？




「ボクの手は握ってくれないのか……？」




……ぎゃんっっかわ

上目遣い！！ストライクですわたしの心にストライクですもはやバッターなんて存在してませんでしたわ



そうやってゼロの左手もわたしの左手で掴む。

目の前で自分の腕がクロスになっているからくるっと後ろを向いて、繋いだままのその手を引く。
引っ張られた2人と自然と距離は近くなる。2人の温かさに笑顔が漏れる。



……もう関わった時点で、こんなに良い子な2人と仲良くしないって選択肢なんてほとんど無かった。



どんなに仲良くしない理由を探したところでわたしの心は決まってた。つまり考えるだけ無駄ってことだね！！！本能のままに生きるぜひゃっふぅ！！



2人もつられて笑い出す。3人で追いかけっこをして、転び回って、かくれんぼして……



いつのまにか太陽は空から居なくなって西の空が赤く焼けて―――




「なぁA！！ぼくのこと、ヒロって呼んでよ！！」








――――いやそれ幼馴染限定のやつとちゃうんかーーーい☆

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