Wine and glass ページ36
「ワイン注げないでしょー。」
そういうと、リヴァイはレオナを離してレオナのワインを注ぐ所作を見る。目にかかる髪の毛、綺麗に伸びている鼻筋。きゅっと結ばれた唇。美しく注ぐ指先。壊れそうなほどの重たいものを背負う背中。すべてが愛おしく思えたリヴァイは、ワインを渡してきたレオナの肩を抱いて、リヴァイの好きなレオナのシャンプーの香りを嗅いだ。
「乾杯」
レオナはリヴァイより下にグラスを傾けると、凛と小さくグラスの音が鳴った。
それから、2人は他愛のない話を続けた。「エルヴィンは結婚しなくていいのか」や「結局モブリットはハンジのことが好きなのか」「この前アルマが顔を赤らめてソワソワしながらミケの部屋を出てきた」等々…。死線を潜り抜ける調査兵だからこそ、こういう浮いた話はとても面白いのだ。
かれこれ数時間話した。短くなったキャンドルがそれを示している。
「…そういえばレオナよ。」
「…。」
「レオナ。」
「…。」
「ｵｲ…。」
話がひと段落落ち着いたところで、一度静かになった。リヴァイはある話を思い出しレオナを呼んだが返事がない。レオナは、リヴァイに体を預けてすやすやと眠っている。レオナはこうなると起きない。レオナの目を覆っている前髪をリヴァイはどけると、愛おしいその寝顔に触れるだけのキスをしてベッドへと運んだ。
だがリヴァイも男だ。ベッドで無防備に寝ている愛する人を何もせずに寝かせるわけではない。
「どうあら俺は酔っぱらってるらしい。文句は言えねぇはずだ。」
リヴァイはそうつぶやく。
「なぁ、レオナよ。」
レオナは寝ていながらも名前を呼ばれたことに反応して口をむにゃむにゃとする。リヴァイはそれを見てにやりとすると、レオナのブラウスのボタンを一つ一つ丁寧に外し、自身もスカーフを外してベルトを緩ませた。
2人はそのまま世闇に溶け、激しく何度も求めあったのだが、資金のない調査兵団だ。壁も薄ければ、ドアも薄い。リヴァイはレオナの首筋に2つほど濃いキスマークをお見舞いしており、レオナは朝食堂で悲鳴を上げることとなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
