ベルモット･カシス ページ34
…とある日、調査兵団幹部はブラック企業な為本当に稀にしか行われない飲み会を実施した。エルヴィンの私室を借り、幹部に加え、ナナバとゲルガーが参加した。いわゆる他の調査兵と違って「休暇が取れないメンツ」だ。
「ゲルガー、これ頂き物だけどあける？」
幹部陣は特に酒の弱い者もいないので、楽しく呑んでいる。レオナはゲルガーに酒瓶を渡す。
「ふ、副兵長！！これ！！」
「えぇ、コカレロってリキュールね。」
飲み物に実は詳しいレオナ。カクテルなどを基本作っているのはレオナである。
「コカの葉から麻薬成分を取り除いたお酒だよ。」
「アルマ呑みたい！」
アルマもお酒が好きで、よくミケと密かにバーに通ってるのはレオナだけが知ってる話。
「ここの人強いし、ショットでいいかな。」
ショットグラスと８つ手に取り、液体を入れる。黄緑色の液体が全員の手に渡り、アルマの掛け声でいっきに流し込む。クイッと呑み、液体が通ったのどが熱くなる。全員グラスを置くと、その強さに声をうならせた。
「レオナおかわり！」
「私は、オペレーターをお願いするよ。」
アルマとナナバがレオナの前に座り、話を進めてくる。
「そういや、レオナはいっつもそれ呑んでるね。」
「これが好きなの。」
レオナは蝋燭越しに自分のお酒を透かせる。気泡が輝きながら上に上がっていく。
「なに？リヴァイにプレゼントされたとか？」
「なっ！！！」
「俺が何だ。」
レオナが心臓を打ち抜かれるような思いのなか、本人が登場した。
「レオナ、いつものを作れ。」
「はいはい。」
レオナはすぐにリキュールたちを手に取るとお酒を作った。リヴァイは受け取ると、一人定位置のテラスへ戻った。アルマは食い入るように先ほど使ったリキュールを見る。
「レオナ、あのお酒は？」
「ベルモット．カシス」
「なるほどね〜。」
ナナバはにやりとする。ハテナマークを浮かべるアルマをおいて、ナナバは立ち上がった。
「私は自室に戻るよ、おやすみ。」
「ちょっと、ナナバ！」
レオナが引き止めるが、すでにナナバは姿を小さくしていた。
「で？アルマに教えねぇわけねぇよな？？？」
アルマが詰め寄る。レオナはアルマの口の中に氷を入れ込むと自分もすわり、お酒独特のにおいを楽しんだ。
ベルモット･カシス。 意味は「貴方のためなら、何も怖くない。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
