信頼、傷。 ページ18
それは二週間ほど前。エレン巨人化することに関しての実験をすることになったが、エレンは巨人化に失敗した。
「命令だ。なんとかしろ。」
イライラするリヴァイに苦笑しながら、レオナはドンマイとエレンの肩を叩いた。
「はい、紅茶。」
全員に紅茶を淹れると、リヴァイとアルマに渡して次の話をしていた瞬間だった。
物凄い爆発音とともに後ろの机が吹っ飛んできた。すぐにリヴァイはレオナが怪我しないようガードして振り返る。嫌な予感がして、蒸気の中レオナやリヴァイ、アルマは飛び込んでいった。
エレンが半分巨人化し、動揺している。そして周りにリヴァイ班の４人がブレードを抜いて構えている。
「落ち着けといっている。お前ら。」
「兵長！危険です！」
４人はリヴァイの指示も聞かずにエレンに刃を向ける。エレンはその信頼の無さに胸が痛くなった。
「エーーーレェエエエエエンッ」
ハンジが飛びついてくる。その状態を見たり、皮膚を触って熱いと嬉しそうに叫ぶ。
･･･それからエレンは４人からの信頼の無さに落ち込み、執務室でリヴァイに他でやれと言われながらもレオナとアルマに慰められた。
「壁外から帰ってきてから一人前のこの調査兵団。いくら考えたって何一つ分からない。なら、勤めるべきは迅速な行動と最悪の場合を想定した非情な選択なのよ。」
レオナはエレンの隣でそう言った。
「作戦立案のレオナも、他の兵士もそうやって判断してる。けど、血も涙も失ったわけじゃない。多分エレンに刃を向けることになにも感じないわけじゃないと思うよ。」
レオナの発言にアルマは続けて言葉を言った。その後ハンジの解析を元に報告書と資料とレオナはつくり、アルマはエレンを慰め続けた。リヴァイ班の４人はというと、エレンと同じように自傷して信頼しあうことを約束した。
「エレン、遅い！早く決めて！」
エレンはアルマの声に現実に戻される。女型の巨人はすぐそこまで迫っている。
「進みます！」
涙ながらに答えるその声は、悔いのない選択をした確かな答えだ。
「走れ！このまま逃げ切る！」
リヴァイはさらに加速する。続いて皆もすぐに加速させた。
仲間を犠牲にしても、前に進み続けている。どんな犠牲を払っても、進むべき先があるのだ。
最後尾でエレンを守るレオナとアルマは、今にも踏み潰されそうになりながら前に進む。そしてついに「目標地点」へと到着した。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
