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24(Kiside) ページ24

「お前らが帰るって言っても俺は止めないよ。自分たちで決めるんだな。」

「……」





俺の言葉に立ち竦み、俯く2人





「ニカも千さんも頑張ろうよ。第一、今帰ったらこの指輪は一生指から離れないよ?」





こう言う時ちゃんとフォローしてくれる宮田がいるから、俺はあいつらに冷たい態度を取れる





「……ごめん、ミツ、ガヤさん。俺、頑張るから。」

「ごめんなさい。俺ももう覚悟決めるっ!」





何だかんだ言っても、素直な2人はちゃんと付いて来るって分かってる





「よし。んじゃ、皆で残りの石、見付けようぜ。ニカ、千賀は怖かったら俺の背中に隠れてろ。」

「…キタミツの背中に隠れても小さすぎて、隠れないんじゃない?」

「あんっ!?」

「そうだね。ニカも千賀もわったーの背中に隠れた方が良いよ。」





後ろでクスクス笑ってる藤ヶ谷の顔を睨んだら、もっと笑われた

さっきまでの暗い空気があっという間に変わる

それは俺達だから出来る事…





俺達の出せない感情を代わりに出してくれるニカと千賀

それをちゃんと受け止めて、叱ったり褒めたりしてくれる横尾さん

玉と宮田は空気を読んで俺達の調和を取ってくれる

そして…藤ヶ谷がその輪の中にいる





俺達7人が集まれば、乗り越えられない困難なんてないんだ





見上げた空は、すでに茜色に染まっていた





「よし、そろそろ民宿に戻ろうか。」





一つ目の石を大切に鞄に入れて、俺達は民宿に向かった






.

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作者名:MISA | 作成日時:2015年10月1日 17時

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